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脱税の罰則が強化される!!

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税金
政府税制調査会において、納税環境整備についても議論されています。

主なテーマは、
(1)税・社会保証共通番号制度」の導入
(2)「納税者権利章典」「更正の請求期間の延長」「不服申立制度」の見直し
(3)租税罰則の強化
です。

(1)、(2)に関しては平成23年度改正に向けて、政府税調に検討の場(プロジェクト・チーム)を設け、検討することが提案されています。
「税・社会保証共通番号制度」(いわゆる納税者番号制度)は、''平成26年1月から'利用開始となるスケジュール案が出されています。

(3)の租税罰則の強化に関しては、経済社会状況の変化への対応、税制への信頼の一層の向上を図る目的で、平成22年度改正において、見直しが行われることになりそうです。

政府税制調査会会議資料によると租税罰則の見直しの主な改正内容(案)は次のとおり。

●脱税犯(直接税及び消費税の場合)の罰則の強化
(現行)
・5年以下の懲役若しくは500万円(情状により脱税額)以下の罰金又は併科
(改正案)
・懲役刑の上限を10年に引き上げる。
・罰金刑の上限を1,000万円に引き上げる。

●源泉所得税不納付罪の懲役刑・罰金刑の引き上げ
(現行)
3年以下の懲役若しくは100万円(情状により脱税額)以下の罰金又は併科
(改正案)
源泉所得税不納付罪の法定刑を脱税犯との均衡を踏まえ引き上げる。

●無申告脱税犯(脱税のために申告をしなかった者)の創設
(現行)
単純無申告罪として申告書不提出の行為のみを評価。
1年以下の懲役又は20万円以下の罰金(直接税及び消費税の場合)
(改正案)
・5年以下の懲役若しくは500万円(情状により脱税額)以下の罰金又は併科(直接税及び消費税の場合)とする刑罰の創設。

●消費税の不正還付の未遂(又は不正な還付請求行為)を処罰する規定の創設
(現行)
自己名義によるものは不処罰、他人名義によるものは詐欺未遂罪として処罰。
(改正案)
法定刑を創設。

●検査忌避犯等の秩序犯や、税務職員の守秘義務違反に対する罰則の水準の引き上げ

他の主要な経済犯における罰則の法定刑は近年引上げが行われていましたが、租税罰則の法定刑については、昭和56年以降見直されていませんでした。

今回の見直しの背景として、
・1件当たりの脱税額(概ね1億5千万円程度)が近年は上昇傾向にある。
・大口の無申告事案、源泉所得税の不納付事案、消費税の不正還付事案が増加している。
という最近の国税犯則事件の状況が挙げられます。

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