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閲覧数順 2024年04月25日更新

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表立っては提供しづらい「失敗事例」の情報

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社員にやる気を出させるヒントになるエピソード集 私の思い・考え

 いろいろな企業のお手伝いをしていると、「失敗事例を提供してほしい」と言われることがあります。まだ提案段階のうちから言われることもありますが、私も企業人事の立場を経験しているので、前もってリスクを知っておきたいという気持ちは良くわかります。


 実際世の中に出ている情報は、宣伝文句も含めて「成功事例」であふれています。

 例えば、最近よく目にするダイエットであれば、短期間でかっこよく痩せた人の情報がたくさん出ています。ただ、普通に考えればそんなにうまくいく訳はなく、成功事例の裏には途中で挫折した人やうまくいかなかった人など、数多くの失敗事例があるはずです。

 もちろん本当に高い成功率を誇っているのかもしれませんが、その内情を知ることは難しく、実際のところはよくわかりません。


 ダイエットのように広告宣伝の要素が強いものの場合、失敗事例を表に出すことのメリットは、特に業者側にとってはほとんどありません。顧客としては聞きたいでしょうが、業者側が積極的に失敗事例を語るということはたぶんしないでしょう。


 私と専門分野が近いようなコンサルティング会社でも、ホームページに様々な過去実績を掲載しているところがたくさんあります。これらも大半は「こんな課題があって、このように取り組み、解決に導いた」というものばかりで、やはり失敗事例はあまり見られません。


 ただ、ここで少し違うのは、ダイエットなどは「マイナス○キロ」のような明確なゴールがあり、期間内にそこまで到達できたかという結果が数字で測れるのに対し、私たちのようなコンサルティングの場合、成果の求められ方にはもう少しいろいろなパターンがあります。


 「こんな資料が欲しい」「こんな調査報告をしてほしい」「こんな制度を作ってほしい」など、要望された生産物を提供することが成果の場合もありますし、プロジェクト参画やその他実務的な作業支援そのものが成果という場合もあります。これらで失敗事例が生じることはほとんどありません。


 それ以外であれば、何らかの指標達成を成果としますが、特に人事や組織に関するテーマの場合、PDCAを回しながら少しずつ進める形が基本になるので、成果が見えるまでに時間を要するものも多くなります。

 これを進める中では、自分自身の過去の経験から、うまくいったことや逆にそうでなかったことなど、活用できそうな事例はたくさんありますが、それをその会社に当てはめたとして、以前と同様の結果になるとは限りません。

 その会社の現状分析を踏まえ、持っている引き出しの中身を組み合わせてプランニングをし、実行しながらプランを修正し、また実行するという繰り返しになります。

 こういう中では、成功事例と失敗事例をはっきりと切り分けること自体が難しくなります。


 とはいえ、実際にいろいろな取り組みをする中では、「かつてこんな経験があるから、これは止めた方が良い」などとアドバイスするケースはあります。失敗事例の一種ではありますが、成功と失敗が明確にできないことから、それを万人に通用する情報として、表立って発信することはやはり難しく、あくまで実際のコンサルティングの現場に限って、内部情報として提供していくことになります。


 そんな訳で、私たちも失敗から学ぶことは数多いですが、その情報を提供するのは、実際に仕事をさせて頂く機会の内部情報に限られるということになります。

 失敗事例を提供する必要性は感じるものの、それを表立って出すことはなかなか難しいと感じています。



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