世界に誇れる文化と技術力。 - 住宅設計・構造全般 - 専門家プロファイル

杉浦 繁
Atelier繁建築設計事務所 代表
愛知県
建築家

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対象:住宅設計・構造

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世界に誇れる文化と技術力。

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日本が誇れるものってナニ?という記事についてどう考えるのか?ってことなのだそうです。



思うところはやはり長く生きてきていますのでたくさんあります。


今の教育ってちょっと?


最近の親ってどうなっちゃってんの?


資源が何もない小さな国土のこの国が輸出以外でどうやって生きていくのか?


人と技術しかない国なのにその人と技術が今やめちゃくちゃに、なんで?



結果・・


経済が崩壊、社会が安定していません。



ま、私は建築家のはしくれなので、そういった難しい話は思ってはいても専門家ではないので・・


そういうお話は専門の方におまかせしておくことにします。





で・・


勝手に思っていることを述べようかと思います。


言っておきますが、何の学術的根拠もありませんので・・


勝手に思っているだけです。





日本が世界に誇る物っていったらやっぱりこの国の文化と先進の技術力なんじゃあないでしょうか?



日本の文化というのは何も昨今のマンガとかアニメとかゲームだけではありません。


建築だって立派な世界に誇れる文化です。


外の世界と大きく交わることなく育ってきた島国ならではの固有の文化なのだと思っています。




そんなこの国の建築は独特です。




世界中のどの国にも日本にあるような建築は存在しません。


神社もお寺もお城も茶室も長屋も古民家も・・


世界のどこを探しても似たような物すらありません。


確かに中華地域の影響は色濃くありはするのですが、それも後々に現在ではまったく違う物になってきています。




良くも悪くも日本人が知らないだけ・・


逆に皆が簡単に知っていればそこで相交わってこういう文化や建物は育たなかったのでしょう。




我々日本人はそういう独特な文化感を小さいときから自然に身につけているようです。


知らず知らずのうちに・・




家を建てると誰もが門をつくります、マンションの玄関にまでポーチと門をつけてしまうのです。


そんな門もちょっと高級になるとみんな屋根を付けて構えをつくります。


欧米にもアジアにもアフリカにも門はあってもそんな物はありません。




窓と言えば誰もがまず引き違いの窓を想像しますが・・


どこの国にもそんなもんはありませんでした。




畳や襖や障子や床の間などの俗に言う和室なるものはそれこそどこにも似たような物すらありません。



もちろん、全て絶対というわけではなのですが・・





現代においてそんな建築文化もどんどんグローバル化が進みいろいろな世界の建築文化が日本中にあふれるようになってきました。


そんな中でも実は日本の建築家というのは世界で非常に評価の高い人が多いようです。


日本国内では誰も名前すら知りませんが・・




なぜかと考えるに・・


それはやはり日本人が独特の建築文化、建築感を持っているからではないでしょうか?


外国の人たちから見るとそんな建築感が非常に面白く見えるのではないでしょうか?




そして間違いなく日本人は世界のトップに並ぶであろう技術力を独特の建築感と共に併せ持っています。




世界一高いビルは日本にない?


スカイツリーももうすぐ抜かれる?


馬鹿言っちゃいけません・・


世界一厳しい日本の建築基準法を網羅した上で世界一の地震力で震度7の地震があってもヒビ一つ入らない世界有数の高さのビルやタワーをビルの合間の狭い狭い町中に建てられるってんなら建ててみてほしいものです。


要求される建物の性能や強度や規制が他国とは桁違いなのですから・・






昨今は外国の輸入住宅なんかも大流行です。


自分の国の文化とは違う文化の家が流行るってのは少し寂しい気もするのですが・・



当初、輸入住宅が入ってきた頃はいろいろと問題が起きた物でした。


この高温多湿で四季があり年間の温度差が激しく地震や台風が常にある日本では他の国の家はとてもじゃないけどもたなかったのです。


寒い国の家は暑いときにはどうにもなりません。


乾燥した国の家は湿度が高いとえらいことになる。


どうにもならなくて地震力をごまかして建ててたなんて話もありました。




しかし・・


あっという間にそんな家も日本仕様に改善されて、今では何の問題もありません。


輸入住宅なんて言っても形やデザインはそうなんですが実は肝心なところは日本仕様。


すっごいねえ、日本人って。


たぶん他の国ではあり得ないことでしょうね。





そんな文化と技術を誇れなくて何が誇れるというのでしょう?





昨今はそんな固有の文化もグどんどん影が薄くなってきています。


というか、それがグローバル化ということなのでしょう、ある程度はやむを得ないことなのかもしれません。




先進の技術力にもかげりが出てきたようで、いろいろな分野で負けてきているようです。


何しろ1番じゃなきゃダメなんですか?などという言葉がもてはやされる時代です。





少し残念な気がしています。








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