- 杉浦 繁
- Atelier繁建築設計事務所 代表
- 愛知県
- 建築家
対象:住宅設計・構造
デザインは超現実的・・1
当たり前な話なのですが・・
建築の設計というのはデザインというのは超現実的なものです。
理想や夢を追いかけるのは、あくまでも企画段階での話であって、それが設計に入った段階で現実と向き合いながら理想や夢を実現させていく作業の繰り返しになります。
そして、工事で実際にそれを造っていく・・
そう・・
実際に造らなければならないのですから・・
こんなデザインで!
では作れません。
設計というのは・・
実際に造る物をどのように造るのかを決めてゆく作業であり・・
どうしたら作れるのかを考える作業であり・・
それを実際に造る人達に指示するため図面にする作業なのです。
どうしたいのか・・
どういう形にするのか・・
どういうデザインにするのか・・
なんてのはその前の話。
当然、設計というのは超現実的なもの・・。
だいたいも適当もいいかげんも絶対にありえません。
この壁はこのへんにしようか?
たぶん構造的に震度6の地震が来てもたぶんだいじょうぶじゃない?
きっとこの法律は通ると思うよ?
まあ、そうはいっても実際そんなのお金かかりそうだね?
なんてことは設計においては絶対にありません。
全て明確に・・
何がどこまで大丈夫なのか。
これは法的に何法の何条によって問題ないのか。
これはこうやって作ればよい。
ここは単価いくらで何平米あるからいくらいくらかかる。
と言う具合に全てを決めなければなりません。
全ての大きさや位置はミリ単位で決められます。
全ての力は計算の上で決められます。
全ての物の金額も1円単位で決められます。
建築家は・・
夢を形にするDREAMERでありながら・・
究極のREALISTでもあるのです。
そうでない人はデザイナーであってアーキテクトとは呼ばれません。
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