- 塚本 有紀
- フランス料理・製菓教室「アトリエ・イグレック」 主宰
- 大阪府
- 料理講師
対象:料理・クッキング
- 黄 惠子
- (料理講師)
10月の製菓基礎講座にて
洋梨のタルト・ブルダルー tarte aux poires Bourdaloue
ブルダルーとはパリ9区にある通りの名前です。教会の横だけの、ほんとに短い通りですが、以前はブルダルーという名前のお菓子屋さんがありました(今はパン屋さんのモワザンの支店に。でもブルダルーの看板は大事に残されています)。
このお店が発祥のタルトです。
シュクレ生地にクレーム・ダマンドを敷いて洋梨を並べて焼いた定番のスタイルで、昔ながらのお店にはどこでもある、といっても過言ではないくらい。
私の大好きな伝統菓子の一つです。
缶詰の洋梨でも十分おいしくできますが、ほどよく熟した洋梨を自分でコンポートにしてタルト煮焼き込むと、それはそれは素晴らしい芳香、果物のフレッシュなおいしさ、タルトとの好相性が楽しめます。
自分で作る喜びをしみじみと感じることができるのです。
ようやく洋梨が熟してきました。
といっても、ビニール袋に洋梨を並べ、りんごを入れて1週間近く密閉。りんごが発するエチレンガスで追熟を効果的に進めます。
りんごはものすごく効くとまでは思いませんが、気持ち早いような・・・。
ほどよく熟した洋梨をさっとコンポートに煮て、
タルトに並べて、オーヴンへ。
底のシュクレ生地は厚めに敷いて、もろさくっとしたおいしさを楽しみます。
最後の端っこが、なんともいえずふくよかにおいしいものです。
このタルトを作るたび、「ちょうど洋梨が熟したから、今日は洋梨タルトを作ろう!」なんてことが言えた昔を懐かしく思い出します。
今となっては、授業の日に合わせてほぼ強引に洋梨を追熟させ、そっと触っては、毎日祈るような気持ち。「お願いだから、早く熟して~~!」
洋梨を待てる生活がちょっと懐かしいなあ、と思いながら、洋梨の面倒を見られる毎日もまた素晴らしいと思っています(そう思いたい)。
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