- 西内 純
- メープルFP相談室 代表
- ファイナンシャルプランナー
対象:家計・ライフプラン
前回、投資信託には運用方法によりアクティブファンドとインデックスファンドがあり、長期で腰を据えてじっくりと資産形成したい場合には、手数料も少ないインデックスファンドが良いという話をしました。
インデックスファンドというのは市場平均と同じ動きをするように設計されたファンドですが、代表的なものでは株価、債券価格の指数があります。
株価、債券価格も市場別に日本、日本を除く先進国、新興国というように分類され、日本株であればTOPIXとか日経平均、先進国株式ではMSCI KOKUSAI, 新興国株式ではMSCIエマージング、日本債券では野村BPI, 先進国債券ではシティ世界国債、新興国債券ではEMGIBディバーシファイドといった代表的指数があります。
ご自身のリスク許容量等をベースにして、これらのインデックスファンドの組合せ割合を決めて投資運用することをポートフォリオ運用と言っています。
債券と株式を比べると、一般的には株式の方がハイリスク・ハイリターンであり、国別では先進国より新興国の方がハイリスク・ハイリターンになります。
例えば、まだお若いうちなら、若干多めのリスクをとっても、先々挽回するチャンスもあるので、一番ハイリスク・ハイリターンと考えられる新興国株式の比率を高めるとか、老後生活に入ってあまり無理が出来ないなら、債券の比率を高めるといったような考え方があるのではないかと考えます。比較的安全と考えられる債券でも、外国ものは為替の影響をもろに受けるという事はよく理解しておく必要があると思います。
インデックスファンドは長期運用を前提に考えられるべきですが、それでも年に一度はポートフォリオの見直しは必要です。全く何のメンテもせずに放置しておくと、当初考えた分散の割合が大きく崩れて、その為に想定したリスク・リターンから大きくかけ離れてしまうこととなりますのでご注意ください。
インデックスファンドと似通た内容で、株式市場に上場されたものとして上場投資信託(ETF)がありますので、その特徴を説明してみたいと思います。
ETFは上場されているので、投資信託と異なり、リアルタイムでの価格があり、指値等も可能です。ETFは株と同様ですので、購入手数料は各証券会社が定める株の購入手数料が適用されます。ETFにも信託報酬はありますが、投資信託より低率です。
ETFのデメリットは積立投資や配当金の再投資、複利運用が出来ないこと、一般的には購入金額が多額になるという点があります。
ETFもインデックスファンドもかなり似通ったものですが、メリット、デメリットを理解され、うまく使い分けられたら良いと思います。
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