金融資産運用の見直し-続き② - ライフプラン・生涯設計 - 専門家プロファイル

西内 純
メープルFP相談室 代表
ファイナンシャルプランナー

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閲覧数順 2024年12月05日更新

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金融資産運用の見直し-続き②

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前回はリスク軽減の手法の1つである時間分散の投資法について書きました。

今日は商品(銘柄)分散について説明しましょう。


よく言われる諺に『卵を一つの籠に盛ってはいけない』というのがあります。卵を一つの籠に盛ってしまうと何かあった時にすべての卵が割れてしまう可能性がありますが、いくつかの籠に分けて盛っておけば、すべてが一度に割れてしまうという危険性も少なくなります。要は、金融資産の運用先を分散することによってリスクを軽減できるという事です。


分散方法には個別銘柄に分散する方法と資産クラス別(債券、株式等)に分散する方法とがあります。例えば個別銘柄投資を株式で考えると、20銘柄以上への投資でなければ分散効果が出ないとも言われていますので、投資金額も多く必要となりますし、それらを日々管理するのも大変です。


個別銘柄の分散を考える前に必要なことは、どういう資産クラスにどのくらいの割合ずつ分散投資をしたらよいかだと思います。これがよく言われる『ポートフォリオ運用』です。市場には株式、債券、不動産、金が代表的な商品等々色々な資産クラスがあります。株や債券なら地域分けで日本、先進国、新興国等にも分けられます。


これらの資産クラスどうしのお互いの動きの関連性を計る為に、相関係数という指数が使われます。相関係数というと統計学的指標でちょっと難しそうですが、要は一つの資産の価格が上がった時にもう一つの資産も全く同じように上がるのか、それとも全く逆に下がるのか、両資産の動きには全く関連性がないかといったことを(+1)から(-1)の指数で表記するものです。全く同じ動きをする場合を完全順相関(+1)全く逆の動きをする場合を完全逆相関(-1)で何の関連性もない場合は(0)で表します。

『ポートフォリオ運用』をするという事は、順相関の商品で組むとリスクが高まるので、逆相関にある商品を組み合わせてリスクを低減しようという考え方に基づいたものです。株式と債券は過去の動きを見ると比較的強い逆相関の関係にあるという事で多くの投資家がこの二つの資産を組み合わせてポートフォリオを組んでいます。私たちの国民年金・厚生年金を運用している年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)でも株式と債券が基本ポートフォリオとなっています。

リーマンショック以降、相関係数も変わってきたと言われますが、今でも株式と債券の組合せがリスク低減効果を発揮出来ると考えます。


そこで皆さんが疑問に感じるのは、色々な資産に分散投資する為には相当の余裕資金がなければ出来ないのでは?『ポートフォリオ運用』ができるのは余程の資産家だけか?という事でしょう。

ところがこの『ポートフォリオ運用』を少額でできる金融商品があります。


それが投資信託です。次回以降、投資信託について書いてみたいと思います。



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