- 西内 純
- メープルFP相談室 代表
- ファイナンシャルプランナー
対象:家計・ライフプラン
さて、今までキャッシュフロー表の分析・対策項目である収入・支出の見直しをしてきましたが、次に対策で大切なのは、金融資産を有効に運用しているかどうかという事です。
お金自身にも働いてもらうことにより、収入・支出の見直しだけではキャッシュフロー表の赤字の解消ができなかったものが、可能になることもあります。
しかしながら、お金に働いてもらうと言っても、安易に利回りの高い金融商品で運用する事を考えるのは非常に危険な発想です。運用の失敗によって大切なお金を毀損してしまったら元も子もありません。
そこで、運用資金の色分けと、それぞれの資金を運用する金融商品の特性を見て行き、その資金の性格にあった金融商品を使って運用していくことについて説明しましょう。
キャッシュフロー表の貯金残高および今後の積立預金をして運用する場合に資金を次の3種類に分けましょう。
①短期資金:日常の生活費などで、いつでも使えるお金。けがや病気などいざという時に使えるお金で生活費の3か月分を目処に考えましょう。
②中期資金:今後10年以内に使用を予定するお金で、子供の教育費や住宅購入資金などで大切なお金です。
③長期資金:短期・中期資金以外の余裕資金と言われるものです。若い方達にとっては老後資金にあたるものです。
資産運用でよくある失敗は、資金を上記のように冷静に分類することなく、闇雲に貯蓄残高の大半を運用に回してしまった結果、いざお金が必要になった時、たまたま市場が悪く、金融商品を解約せねばならなくなってしまう場合です。
上記3種類の資金を運用する金融商品を選ぶ場合①流動性②安全性③収益性という3つの側面から検討することが必要です。
短期資金は流動性・安全性重視で一般的には普通預金や短期公社債投信のMMFやMRFでの運用を考えるべきだと思います。
中期資金については安全性重視ですので個人向け国債や定期預金、公社債投信での運用を考えるべきでしょう。
長期資金は収益性重視ですので、株、債券、投資信託等々色々な金融商品での運用となり、非常に広範な選択肢があると言えます。
次回は収益性重視の金融商品を選ぶときのポイントについてお話します。
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