- うえた さより
- 株式会社ローズ・ウェッジ 代表取締役 カラーアナリスト・コンサルタント
- マーケティングプランナー
対象:ビジネススキル研修
台風の暴風域に入った昨年の秋、私は台風で足止めを受け、ホテルに詰めたことがありました。
近くのお店に行こうにも、臨時休業。
さて、実際、大荒れになる前まで、お店などは営業を続行されますが、意外に実はこんな日こそ、よく売れるのです。
私の経験をご参考にしてみてください。
かつて、私も販売経験がありました。当時も売上げと闘っていましたね。ですから、雨の日や台風になり、気象の変化で売上げが落ちてはたいへんという意識がありました。
その日、台風が夜に接近、上陸ということで、閉店は1時間早められましたが、昼は営業なんですよね。外は、大雨と暴風。店員の誰もが、今日はガラガラでお客さんは来ないだろうなあと思ったものです。
大雨で、店内はいつもより、少なく、ポロポロと来られている感じでした。
お客さまがやって来ると声かけをします。
「もうすぐ、台風ですね。」
お客さまもそうそうと話にのってきます。どこどこの川が増水したとか・・・世間話に盛り上がりました。
販売しているのは、高級品で、けっして大根1本買うような気安さのないものなのですが、こちらも大雨の日に無理に買わないでしょうと思っていたら、
「これ、ください。」
「あ、ありがとうございます。」
ボーナス時に買うでしょ?っていうものがポンと売れたのでした。
濡れないようにきれいに梱包して、商品の取扱いを丁寧に説明すると、お客さまは喜んで帰られるのですよね。
普段より、来店客数は少なく、お客さま1人の接客時間は長いのですが、確実に高額品が売れ、平日の1.8倍くらいは売れたでしょう。
◎お客さまと不安、恐怖を共有したから
「なぜ?」
と思うでしょ?
台風を前にして、私たちは不安や恐怖、恐れというストレスの下、お互いに何か乗り越えようという気になります。
よく災害で、避難した先の見ず知らずの方々と助け合って・・・というのを聞きませんか?
不安な心理のもと、緊張状態でもあります。接客で話しをするうちにお客さまはほっとされたのだと思います。
ストレスで興奮したのと、多少なりとも商品が欲しいのと、話すことでほっとしたことと、重なって今日、買いますとなったのでしょう。
また、ストレスの下、物を買う事でストレスを紛らわすというのもありますが。
実際、私も台風で足止めになった時、時間も余っていたせいもあり、近くのデパートで靴を買いましたからね。
◎ポイント、お客さまとコミュニケーションをとること
あたりまえですが、
「今日は台風の日、お客さまは来ないし、売れないや。」
と最初から決めつけてはダメですよ。
普段とはちがう会話を心がけようと思えばいいでしょ。丁寧な接客を心がけてください。
「もうすぐ台風が接近しますね。」
お客さまも心を開いて、あなたと会話を楽しもうとされますよ。意外に買ってくれます!!
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