- 塚本 有紀
- フランス料理・製菓教室「アトリエ・イグレック」 主宰
- 大阪府
- 料理講師
対象:料理・クッキング
- 黄 惠子
- (料理講師)
5月13日
MOF(フランス国家最優秀職人)のパン屋さんボリス・ポルトランへ
Boris Portolan29, Avenue Scretan 19e
日曜日の午前11時前、行列が続きます。
クロワッサンE1.05がっしり厚め。ゆるい甘みがあります。おおらかで、なかなかにおいしいもの。
バゲット・セクレタンbaguette Secretan(お店がある通りの名前)E0.95まだ温かい! ひねってあって、ぼってり。少しもちっとして、甘みを感じます。バターがほしい気分です。
お店は、美しい眺めのバッサン・ド・ラ・ヴィエットbassin de la Villetteの近くです。サン・マルタン運河に連結する、人工湖。ちなみにバッサンとは、「たらい」。そういえば料理の道具でバッサンといえば、底の平らなボウルのことだったような。
さて次はブレ・シュクレへ。
Blé Sucré7 rue Antoine Vollon 12e Paris
目の前が公園で、子供の歓声が心地よく聞こえてきます。
クロワッサンとフレジエを買ってみました。
外側はパリッ(というより、カリッ)としているのに、内側はしっとりと布のような層が重なります。とてもおいしい! 神経質なくらいのクロワッサンも好きですが、こちらはボリューム感があってこれもまた素晴らしく好きな味です。
ふと下を見ると、はらはら、はらはらとクロワッサンの破片だらけ。さっき払ったばかりなのに・・。
店内をガラス越しに眺めながら頬張っていると、よっぽど幸せそうな顔をしていたのか、お店のムッシュが目顔で聞いてきます。
「どう、おいしい?」
「おいしいよoui, c'est bon」と、指をたてて答えます。
「それとも、まあまあmoyenかい?」と、手の甲をひらひらさせて聞いてきます。
「とっても、とってもおいしい! tres, tres, bon!」
思いっきり親指に力を入れて、答えておきました。
のどかな日曜日のお昼どき。とても楽しい思いに満たされた時間でした。
季節のフレジエfraisierは結構しっかり甘いものでした。メレンゲもジェノワーズも、シロップも。そしていちごもとびきりの甘いもの! 今回いちごはずっと大当たりのようです。
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