売る立場になって考えた場合、サービスとかキャンペーンしなければいけない時と云うのは、成績の上がっていない時か、新規開発商品のモニター期間か、又は旧商品の売りつくしキャンペーンのいづれかです。
成績の上がっていない時であれば、キャンペーン時期を過ぎても買い手市場が続きます。放っておいても値段は下がり続けます。売れていない商品ですので、商品そのものに魅力が無いから値引きをすると考えてください。
モニター期間であれば、一定の情報が集まればもう値引きはしなくなります。この場合は急がないと値引きしてくれなくなります。但し慌てて買うと、思わぬ欠陥(瑕疵)が後になって判明したりする事がありますので、慌てて買うのも良し悪しです。
売り尽くし期間中であれば、商品の性能も安定していますし、値引率も高いでしょう。住宅の場合車や家電製品と違い息の長い商品ですので、新しいものに飛びつくこともないかと思います。ただ、仕上げ材や住設機器の品番も古いので、張替えや故障修理の際に同じ品番の在庫が残っているとは限りません。部分補修や部品交換で済むメンテナンスが、全面張替えや機器の取替えと云った、メンテナンスに費用が掛かる可能性があります。
ブランドや会社の規模で判断せず、価格や仕様・性能で家を選ぶなら、ハウスメーカー以外の選択枝もあります。ホームページでご近所の地名と、工務店とか設計事務所とかのキーワードで検索されれば、自社のこだわりを熱く語ったホームページを見つけられます。仕事ですから、営業目的のホームページには違いありませんが、売ることよりも造ることに喜びを感じる人たちが、その手のホームページを造っています。
ブランド力のある会社や大会社は、マーケットも広いですから、最も一般受けする仕様で建物を構成します。つまり自分が欲しくない性能・仕様でも標準装備で入っていて、その分値段が高くなっています。標準装備とかの発想をしないオーダーメイドの家を造る地場の工務店にも目を向けると、住まいに対する発想が変ります。
このコラムの執筆専門家
- 福味 健治
- (大阪府 / 建築家)
- 岡田一級建築士事務所
木造住宅が得意な建築家。
建築基準法だけでは、家の健全性は担保されません。木造住宅は伝統的に勘や経験で建てらていますが、昨今の地震被害は構造計算を無視している事が大きく影響しています。弊社は木造住宅も構造計算を行って設計しています。免震住宅も手掛けています。
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