ホルモンバランス整え「更年期」を健康に快適に生きる秘訣(6) - 疲れやすさ - 専門家プロファイル

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対象:心と体の不調

茅野 分
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(精神科医(精神保健指定医、精神科専門医))
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市原 真二郎
(カイロプラクター)

閲覧数順 2024年12月12日更新

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ホルモンバランス整え「更年期」を健康に快適に生きる秘訣(6)

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  1. 心と体・医療健康
  2. 心と体の不調
  3. 疲れやすさ

(続き)・・更年期障害の症状の一つに手足などの冷えがありますが、それへの対策として有効なものに「半身浴」があります。特に腹部から足にかけての下半身をゆっくり温めることがポイントとなります。具体的には38℃前後の温めの湯に15~30分ほどゆったりと浸かります。また手足の冷えのひどい人は、42℃前後の湯を洗面器に張り、手や足を10~20分ほど浸す「手湯」および「足湯」がお勧めです。

 

体温を上げて代謝を向上させる治療法として有効なものに「ラドン温浴」があります。これはラジウム入りの鉱石から湧出するラドンガスを吸入するもので、ラドンガスから放出されるα線が全身の細胞を活性化して発汗を促し、低体温を改善します。またホルモンバランスや自律神経バランスを調整する作用もあるため、のぼせ感やイライラ感、めまい、肩凝り、憂うつ感などの不快な症状を軽減させる効能に優れています。

 

規則的な生活を送ることはホルモンの日内変動を安定化させ、体調面や精神的な安定をもたらします。特に朝早く起きて朝日を浴びることは、神経伝達物質の一つであるセロトニンの分泌を促し、ストレスに強くなるとともに精神的な安定が得られます。朝日をたっぷり浴びながらウォーキングや体操に取り組むことは、精神的な安定と体力向上の両者を狙った素晴らしい健康法と言えるのです。

 

運動の効果は体力の増強とともに、筋肉の鍛錬を通して骨の強化にもつながります。ウォーキングやランニングによって下半身への負荷がかかり、筋肉とともに骨への刺激となります。それを日常化することで骨へのカルシウムの沈着が促進され、骨密度の向上が得られます。筋肉や骨を効果的に強くするには、それに加えてスクワットやレッグエクステンションなどの筋力トレーニングもお勧めです。

 

更年期障害の症状に効果のある薬は限られていますが、漢方薬が比較的よく効果を示すようです。漢方薬は特定の症状を抑制するというよりも、様々な症状の背景となっているホルモンバランスの乱れや自律神経の失調状態を是正することを通して、症状を緩和させようというアプローチです。従って西洋医学ではなかなか良くならない慢性の症状にも、驚くほどの効果を示すことが少なくありません。

 

例えば体力が弱く低体温の傾向があり、冷えや動悸、めまいが主体の人には当帰芍薬散、イライラ感や不眠などの精神症状や肩凝り、便秘傾向のある人には加味逍遥散が向いています。一方で体温が高く体力がある人で、のぼせ感や乳房の張り、口内乾燥感の強い場合には桂枝茯苓丸が効くとされています。単に症状だけでなく、その人の体質や性格も考慮に入れて処方を選ぶ、というのが漢方の考え方です・・(続く)

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