- 塚本 有紀
- フランス料理・製菓教室「アトリエ・イグレック」 主宰
- 大阪府
- 料理講師
対象:料理・クッキング
- 黄 惠子
- (料理講師)
エンダイヴendive(左)とアンディーヴendive(右)
10数年前に仕事を始めたころ、辞書をひいて、「????」になってしまいました。
日本で「エンダイヴ」として売られる左の黄緑色の野菜は、フランスでは「シコレー・フレゼchicorée frisée(縮れたチコリ)」と呼びます。ボウルのようなものをかぶせて遮光栽培し、中心の部分は黄色いままに栽培します(周囲の緑どころか黄緑の部分も食べない、というか、サラダに使うときは黄色いところだけをむしり取るように教わりました)。日本産は緑の部分さえもそこそこ柔らかくて食べられますが、フランスのはもっとごわごわ。葉でない部分、つまり軸というか茎の部分は、まさしく「軸」という感じです。
私がアンディーヴendiveだとフランスで教わった野菜は、日本に戻ってみると「チコリ」として売られています。
あれ、アンディーヴendiveがチコリchicoryで、シコレchicoréeがエンダイヴendiveのこと?
アンディーヴを英語読みするとエンダイヴで黄緑の野菜になり、シコレを英語読みするとチコリで白いほうの白菜の芯のような野菜になる??
つまり指すものがクロスしているということ!?
ともにキク科の野菜です。
アンディーヴは、日本へは英語圏から園芸種として入ってきたチコリという名称と、フランスから料理の材料として入ってきたアンディーヴという言葉が混在しているのだそうです。
ちなみにイギリスでは緑のほうがエンダイヴ(日本と同じ)で、アメリカでは緑葉がチコリ(フランスと同じ)なのだそうです。
ますます頭がこんがらかってきます。
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