加藤幸彦(エス)です。
床材が、インテリア素材の中で最重要であることは、先日のコラムで触れました。
敏感な足の裏の感触で空間の心地良さが左右されるからです。
では、具体的な素材の選び方を、見ていきましょう。
まずはフローリング。
その中でも、採用頻度が高いのはタモ材やナラ材、あるいはアッシュやオークといった広葉樹系の樹種です。
広葉樹系は、表面が比較的硬いものが多く、キズがつきにくく、肌触りもさらっとしており、色の種類も豊富です。
上の写真は、タモ材(室内)と、ウッドデッキ(室外)の比較です。
室内のタモ材は、少しはハイグレードな製品をチョイスしています。白木調で木目がほど良く、節も無く、とても上品な雰囲気です。
屋外のウッドデッキ(レッドシダー材/針葉樹)のラフな雰囲気とは、かなり違うイメージですね。
足の裏で感じる「歩いた感じ」も、結構違います。
内〜外部で、あえて質感の違いを強く出すことで、リビングルームの「安らぎ感」を演出しているのです。
下の写真は、ウォルナット材。(施工途中)
上のタモと比較するとずいぶん雰囲気が違いますね。
この空間は、少しパブリックな感じ、小さな美術館のような空間がイメージだったので、思い切って個性の強い素材を選んでみました。
一方、見た目はハードですが、歩行感覚は比較的ソフト。ほど良い落ち着きが演出できます。
**************************************************
※事例は、
タモ材:住宅作品「小鳥が自由に飛びまわる、大きなリビングルーム」
ウォルナット材:住宅作品「コモレビテラスハウス」
http://www.sp-n.gr.jp/saku/saku_index.html
**************************************************
エスのWEBSITE(official)
このコラムの執筆専門家
- 加藤 幸彦
- (東京都 / 建築家)
- 一級建築士事務所エス 代表
テーマは「環境的居住空間」「小さな家」「リノベーション」。
建築の価値観が大きく転換しつつある今、社会的価値観とクライアントの個性を同時に重視し、「美しい空間デザイン」がどうあるべきかを常に問いながら設計活動をおこなっています。
「デザイン・設計の事例」のコラム
「間取り集・プラン集」・スマホ対応にしました!(2019/07/31 18:07)
デュアルリビングルーム〜2つのリビングをつくる(2019/07/10 17:07)
神奈川県茅ヶ崎市「海のいえ、風の工房」(近作紹介)(2018/05/06 08:05)
杉並の2世帯住宅(近作紹介)(2018/05/06 08:05)
「クウソウノイエ」作品ページをアップしました。(2015/05/14 05:05)
このコラムに関連するサービス
住宅ボリュームチェック!!家づくりを「間取り」からスタート!
【東京エリア・家づくり体験】どんな間取りをつくるのか?そこから始めましょう!
- 料金
- 10,000円
今年こそ始める「家づくり」。
このサービスでは、「間取り」をスタートポイントとした家づくりを建築家・加藤幸彦(エス)が支援します。
現在の生活のご様子、メンバー構成、将来の計画などを個別に診断したうえで「間取りスケッチ」を短時間で作成し、ご家族に必要な建物の「ボリューム=容量」をチェックします。
このコラムに類似したコラム
必ず素足で確かめてみる(床材の選択) 加藤 幸彦 - 建築家(2012/03/28 11:00)
床タイル貼りのトイレ 野瀬 有紀子 - 一級建築士 インテリアコーディネーター(2016/11/14 23:40)
朝日住まいづくり事務局より、理想の家コーナーに掲載して頂きました 三竹 忍 - 建築家(2015/05/12 12:58)
いろんな木目 松永 隆文 - 建築家(2014/09/08 10:52)
和室の未来 福味 健治 - 建築家(2012/11/16 00:48)