当社では、宅建業法で説明が定められている「重要事項説明書」「売買契約書」とは他に、
『物件調査報告書』を作成し、同時に説明しています。
その添付資料の中には、「重要事項説明書」では説明しないことや、
物件そのもの問題というよりは、その地域、その場所の特色のような情報も載せています。
そしてこれらの情報は、不動産の専門知識や、経験値から育まれる洞察力が必要となる
不動産の現地調査、役所・法務局調査などとは違い、誰でもその状況を理解したり、
物件選びの参考にできる情報です。
その中から、ネット上で簡単に検索して閲覧できるものを、いくつかご紹介いたしますので、
是非、物件選びの参考にしてください。
本日は・・・
『交通事故発生マップ』です。
この地図は、身近な交通事故や多発している交通事故について、
その発生状況を地図上に表示し、特徴をつかみやすい形で表すことで
交通安全に役立てていただくことを目的として、警視庁交通部が作成したものです。
二輪車、高齢者、歩行者、子供、自転車、事業用車の各当事者が関係した事故ごとに、
事故発生密度を色彩で、事故発生地点(全事故を除く)は黒点で、死亡事故発生地点は
本年・昨年・先週に発生したものを 印で示してあります。
死亡事故発生地点をクリックすると、それぞれの事故について発生日時、場所、
事故の概要、このような事故を防ぐためのワンポイントアドバイス等を見ることができます。
密度の表示は、発生の少ないところから白色→緑色→黄色→赤色と、密度の程度により色分けされています。
以前ご紹介した『犯罪発生マップ』同様、この『交通事故発生マップ』
でも、利便性の高い都心部が赤い(率が高い)ことが分かります。
※『犯罪発生マップ』
http://profile.ne.jp/w/c-70840/
駅が近く商業施設が多い都心部では、人の多さや交通量の多さも当然多く、
事故の発生も多くなっているのが分かります。
この考えが何かしらのデータに基づくものではありませんが、私の感覚では
「事故は同じ場所で起きやすい」というイメージがあります。
何かしらの立地的要件などが、事故を起こしやすくしているのかもしれません。
みなさんが、不動産を購入する目的は、地面や建造物の所有ではないと思います。
そこでの暮らし・生活の中に描くものがあると思います。
その描く夢や生活に、「事故に合う」ということは、当然避けたいことと思います。
もし、一生に一度の大きな買い物をされた際、その物件の目の前が、事故の多発ポイントだったら・・・
そういった事故の多発ポイントを知って、自らが事故の当事者にならない為に意識して注意することに
役立てる地図です。
但しこの地図は、あくまで昨年までの情報ですので、近隣住人への聞き込みなどで、
それ以前の情報も聞いてみると良いと思います。
なかなか、そのような聞き込みに受け答えしてくれる人も少ないかもしれませんが、
その聞き込みの中で、ピンポイントな事故発生箇所を誘い水にだしてみると、
案外その地域の情報をアレコレと話し出して教えてくれたりします。
気に入った物件での生活に安心感をあげる為、より気を付けるポイントを明確にする意味合いや、
物件選びの判断材料としても、小さなお子さんがいらっしゃるご家庭なら割と有意義な情報ではないでしょうか。
『交通事故発生マップ』
http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/toukei/jikomap/jikomap.htm
このコラムの執筆専門家
- 藤森 哲也
- (不動産コンサルタント)
- 株式会社アドキャスト 代表取締役
将来必要なお金を把握せずに、家を買うのって怖くないですか?
売ってしまえば終わり・・・になりがちな不動産業界の現状に疑問を抱き、不動産購入には欠かせないお金の勉強をスタート。FP資格を取得。住宅購入に向けての資金計画、購入後の人生設計までトータルにサポートする「一生涯のパートナー」を目指しています。
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