- 服部 明美
- 社労士はっとりコンサルティングオフィス 社会保険労務士
- 埼玉県
- 社会保険労務士
対象:企業メンタルヘルス
- 藍色 シアン
- (メンタルヘルスコンサルタント)
- 藍色 シアン
- (メンタルヘルスコンサルタント)
私には、2歳違いで息子が2人いますが、今年20歳になる長男の中学時代、保護者集会で学年主任の先生が話してくださる内容がいつも含蓄に富んでいて、好きでした。
その中で今回は、近年増えてきた 「傷つきやすくて、傷つけやすい人たち」 のお話をします。
先生のお話は、こういう内容でした。
中学生は思春期に入って感情のコントロールが難しい年頃ですから、日々、さまざまなトラブルが
発生します。
とくに最近では、生身の人間同士のぶつかり合いをあまり経験していないのか、コミュニケーションが
上手でないお子さんが多いです。
お友達のちょっとした言動に傷ついて学校を休んでしまったり、そうかといえばびっくりするような暴言
を吐いているのに自分で気づかなかったり・・・。
総じて、「傷つきやすくて、傷つけやすい」 ということが言えます。
なるほど、と思いました。
普段何となく感じていることを言葉で表現されると、問題が明確になってスッキリすることって、ありますよね。
でもそのとき、私は思いました。
これは中学生に限ったことではない、と。
そのまま大人になってしまった人たちが、結構いるんですね。
「感情が豊か」 なのではなく、「感受性の強い」 人たち。
私もかつて、そういう人と一緒に仕事をしたことがあります。
彼女はすでにアラフォーになっていますが、業者さんが約束の時間に遅れたときなど、不都合な事態が起きたときの態度がとても高圧的でした。
とことん相手を責め立てます。
それを自分では正当な主張だと思っています。
一方、自分に向けられた他人の言動に対しては非常に敏感で、すぐに傷ついて泣きます。
「そんな言い方しなくてもいいじゃない」 と。
だったら、自分も人に対して 「そんな言い方」 はないでしょう、と、誰もが思いますが、彼女は「お互いさま」の概念を知らなかったんですね。
部下にこういうタイプの人がいるとき、管理職は我慢と根気が必要になります。
職場ではトラブルメーカーですから。
しかし、彼女をよくよく観察しているうちに、私はあることに気づきました。
自分が暴言を吐いていることに自覚がない、別の言い方をすると「悪気がない」のです。
私たちは子どもの頃、親に対して口汚い言葉遣いをすると叱られました。
親に指摘されることで自分が暴言を吐いたことに気づき、反省したり学習したりしました。
彼女はもしかしたら、そうやって指摘され、気づかされる経験をしないまま大人になってしまったのかもしれません。
そういう人は、カウンセリングを受けて自分の発した言葉が鏡のように反射してくる経験をすると、気づきを得ることができます。
ただし、これは「傾聴」の技法の一つであり、安易にオウム返しすると逆上させることになるので気をつけてくださいね。
いずれにしても、大人になってから気づきを得て、行動変容を目指すのは大変なことです。
私生活で今、子育て中の人は、そのことを心に留めておいていただきたいです。
このコラムの執筆専門家
- 服部 明美
- (埼玉県 / 社会保険労務士)
- 社労士はっとりコンサルティングオフィス 社会保険労務士
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職場のメンタルヘルスと年金関連を得意分野としております。就業規則の作成や見直し、休職・復職規程、衛生委員会の運営指導、社会保険制度説明会等、原稿の執筆や講演、社員研修の講師依頼など、お気軽にお申し付けください。
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