- 牛田 雅志
- ブレインリンク・コンサルティング株式会社
- 税理士
対象:会計・経理
通常は今までお付き合いのある慣れ親しんだ仕入先(経費支払先)に発注されていると
思います。内部統制上は1社に限定した発注にはリスクがあります。
リスクには発注担当者と業者との癒着による価格水増しやバックリベート、市場価格の見直し機会の喪失などが挙げられます。
正しい発注方法とは2社以上の合見積もりを取ることです。
品質・納期・価格・業暦などを比較対照できる書類(稟議書)を作成し、なぜ発注先選定をしたのか担当者に理由を明示させます。この発注までの経緯を書類に残すことが大事です。
また、1社に限定して発注している業者に対しても年に1回は、価格・品質を見直しします。そして同様にその経緯を担当者に書類として残させます。
1社に限定すると突然その会社が倒産したりして取引が止む無く中止される場合にすぐに次の発注先を見つけるのには時間がかかります。従って、不慮の事故にも備えて発注先は常に2社以上確保しておくことが必要なのです。
「面倒くさいなあ」と思っている方もいらっしゃるかもしれません。内部統制の基本は、不正ができない仕組みを作ることです。発注ひとつとっても大きなリスクが隠れているのですよ。