- 森 久美子
- エフピー森 代表
- 神奈川県
- ファイナンシャルプランナー
対象:年金・社会保険
こんにちは。ファイナンシャル・プランナーの森久美子です。
お金のことは、よく分からないからとあきらめてはいませんか。お金と上手につきあって、ちゃんと暮らしたいと思っているあなたの「マネー力」をつけるコラムです。
中小企業の退職者約2万6000人が、2012年4月以降、現在受給している「税制適格年金」に所得課税される可能性が高いことが判明しました。
「税制適格年金」は2012年3月末に廃止され、所得税の公的年金等控除を受けられなくなることが決まっています。ところが、一部の退職者は別の年金制度への移行措置が期限内に間に合わないことが分かりました。
「税制適格年金」は主に中小・零細企業向けの年金制度です。
制度に不備があるとして、政府は2001年6月に廃止を決めました。これによって制度を採用していた企業は、廃止される2012年3月末までに、別の企業年金制度に移行する必要があります。
2010年3月末時点で適格年金が残っているのは約1万7000社、約250万人分。このうち現役社員など大半の年金契約は期限内に別の年金制度に移行する見込みです。
ところが、現役社員を別の年金制度に移し、退職者だけ適格年金で給付している「閉鎖型」と呼ばれる年金の場合、退職者の大部分は期限内に移せない可能性が高いそうです。
これにより、所得税の公的年金等控除を受けられなくなり、所得税額が増えることになります。
今のところ厚生労働省は、倒産などで企業そのものが存在しないケースなどを除き、救済措置は考えていないようです
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