自殺を考えた日 - 毎日のつらさ - 専門家プロファイル

シェシャドゥリ(福田)育子
松戸こころの相談室 メンタルヘルスコンサルタント
千葉県
メンタルヘルスコンサルタント

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茅野 分
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(精神科医(精神保健指定医、精神科専門医))
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市原 真二郎
(カイロプラクター)

閲覧数順 2024年04月18日更新

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自殺を考えた日

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心理カウンセリング・セラピー 勇気づけ

「人身事故による列車の遅延」の文字を見ない日の方が少ないと 電車に乗る度に思います。そして 私自身が自殺を考えた日のことを いつも思い出します。

その瞬間を写真に撮ったようにはっきり記憶しているのです。

1994年のことです。車を運転しながら「このままあの崖にぶつかって死んだ方が どれほど楽だろう。」と思ったのです。それを 思いとどめたのは 二人の息子の存在でした。母親が自殺をしたら それが子どもにはどう影響するのだろう、良いはずがないという思いでした。

「人身事故」の文字を見る度に 亡くなった方の苦しみが 自分の苦しみと重なります。そして「一度お話してみませんか?」と お伝えしたい気持ちになります。

最近、それほど親しくない方から 言われたことがあります。

「あなた、たくさん泣いたでしょう。あなたの笑顔から それを感じます。」

私はとても驚きました。

「何の苦しみも無いように見える。幸せそう。」

と言われることの方が多いからです。

次は「私を支えた言葉」という題で書いた当時のことを書いた文です。

~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ 

このまま死んだら どれほど楽だろう。十六年前の私は うつ症状の真只中にいました。何の前触れも無く 元夫から

「二男が中学を卒業したら 人生を考え直そう。」

と告げられたことがきっかけでした。自分が家庭不和を体験することになるとは 全く想像したことがありませんでした。年老いた親には 相談できない、友人達に話を聞いてもらうことはできても 解決にはならない。眠れない日が続きました。食欲も無く 体重は八キロも減りました。先が見えず、毎日が苦しく 文字通り泣き暮らす日々でした。腹立ちまぎれに掃除機の柄を床に叩きつけ 割ってしまったこともありました。死んだ方がどれほど楽だろう、苦しみから解放されたい、と 何度も思いました。

 もし死を選んだら 十才と十四才の二人の息子にどのような影響が出るのだろうか、良いはずがない。それだけが私に歯止めをかけていました。少しでも楽になりたい、と瞑想教室に通ったり 本屋を歩き回って生きる手がかりを探したりしました。

 そのような時に出会ったのが 野田俊作著「アドラー心理学入門・勇気づけの家族コミュニケーション」です。その中に次のような一文がありました。

「きのうは もう無い、明日は まだ無い。今日を生きれば 明日につながる。」

私の気持ちにすっと入って来ました。そう、昨日はもうないのだ。夫婦の信頼関係はもう取り戻せない。けれどまだ成人していない子ども達のために もう少し生きなければ。

「今日を生きれば 明日につながる。」

当時の私は 文字通りこの言葉にすがって生きていました。

「今日を生きるだけでいい。」

呪文のようにいつも唱えていました。六年経って離婚という結果になった時もこの言葉が生きる支えでした。

今日を生きる、それを続けて十六年が経ちました。

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