
- 西垣戸 重成
- EYE-PLUS コンサルティング事業部 部長
- 兵庫県
- 不動産コンサルタント
対象:住宅資金・住宅ローン
- 伊藤 誠
- (ファイナンシャルプランナー)
- 伊藤 誠
- (ファイナンシャルプランナー)
変動金利を採用したケースの借り入れ当初のキャッシュフロー表
今回の設定条件は下記のとおりです。一般的に、安全ラインといわれる年収の5倍に相当する新築住宅を購入し、20%は自己資金を出資、そして年収に対する住宅ローンの年間返済負担率も16%と、安全ラインといわれる20%を大きく下回っていることから安心して購入したという設定です。
設定条件 家族構成 夫婦+子ども(2歳・5歳)の4人家族 月々の生活費 約23万円(住宅関連費は除く) 車の買換え 7年毎に現在価値に直して200万円 物件価格 3000万円(主人の年収の5倍) 住宅ローン 2400万円(2010年に借入) 返済期間 30年 設定金利 1.275%(変動金利) その他の条件 収入や生活費など、一切変動がないものとして計算 |
注:上記の指標は、簡潔に表現するために弊社にて任意の数値を当てはめたものです。
妻が、住宅を購入した翌年からパートに出て家計を援助。ご覧のように子ども2人が大学へ進学した時にも、家計は健全な状態が続くキャッシュフロー表となった。ただ、将来の金利上昇に一抹の不安があり、もしも5年毎に1.0%ずつ金利が上昇した場合はどうなのか、キャッシュフロー表で念のために確認することとなった。
将来、金利上昇いた場合のシュミレーション
設定金利 1年目 : 1.275% 5年目~10年目 : 2.275% 11年目~ : 3.275% |
万が一、このように金利上昇が続いた場合、2人目の子どもが大学に進学した年に家計が回らなくことが判明。なんと、妻の収入も含めて計算すると返済負担率が17.5%であるにも拘わらずである。もし購入前に分っていたとしたら、購入を考えたかも知れないが時すでに遅し、支出と収入のバランスを大きく見直す必要を感じる結果となった。
金利上昇を考慮した場合の安全ラインはどこだったのか?
このキャッシュフロー表で利用した住宅ローンの借入額は1800万円、主人の年収の3倍の額となった。なんと購入時の返済負担率は12%、一般的にいわれる安全ラインの20%とは大きく離れた数字であったことになる。
今回は、変動金利を採用している場合の金利上昇リスクをキャッシュフロー表によりご確認いただきましたが、どのような感想をお持ちいただきましたか?「その時にはその時に考える」というのも人生を楽しむ上では大切な考え方だと思いますが、住宅ローンでこうはなりたくないように思います。このサンプルから、購入前にそのリスクを確認するが大切であることをご理解いただければ幸いです。
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