2.物置など大型物の設置
しばらく使わないようなものや屋外に置いておきたいような物品を専有部分に収納しきれず、バルコニーに大型の物置を設置しその中へ収納している住戸をたまに見かけることがあります。
小型で、かつ手すり位までの高さで、キャスターの付いた可動式の物置であれば外から見えにくいですが、大型になるとマンションのバルコニー群の中で異彩を放つことになります。
さて、マンションにおいてバルコニーは、各区分所有者が所有する「専有部分」(お部屋)にくっ付いているため、専有部分と同じで所有権に思えてしまいますが、法律上は「共用部分」(管理組合全体の所有物)となります。
従って、バルコニーは自分しか使えなくても物品を勝手に設置してはいけないことになっています。
なお、バルコニーを所有権にしなかった理由は、
・いざと言うときの「避難経路」としての役割があるため(隣住戸との仕切り板(パーテーション)を破って逃げるのに、板の向こう側に物置がおいてあると逃げられなくなる。)
・マンション全体の統一感(美観)を保つため
と考えられています。
大型物置を設置している住戸の多く存在するマンションを見ると、
・築年数が経過している(築20年以上…マンションのルールに関し情報がなかった時代の分譲)
・居住者が全体的に鷹揚である
・管理組合のルール(管理規約や使用細則)は細かくなく、また細かくても実際には厳格に適用していない
・ルール(管理規約や使用細則)に対する区分所有者の認識(理解)が低い
・防犯や危機管理に対する理解が低い
・美観に対する関心があまりない
・物置を設置している所有者が管理組合内で権限を持っていて誰も強く言えない
と言った傾向を読み取ることが可能です。
※海に近いマンションではサーフボードがバルコニーに立てかけてあるのを見かけます。風物詩のようで微笑ましい一方で、ルールの確認をしておいたほうが良さそうです。
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