このコラムでは、事業計画のタイトルのもとに事業計画をどのようにして作成していくの、主要ポイントをシリーズ化して以下の項目について説明しています。
今回は、その第5回目として詳細事業計画を書くポインーその2について説明いたします。
詳細事業計画には、以下の項目が含まれます。
(1)対象市場の見方・認識
(2)営業・販売計画
(3)広告・宣伝計画
(4)人員計画
(5)財務計画
今回は、事業計画作成ポイントのうち、(2)営業・販売計画 について説明いたします。
営業・販売計画は、主に以下の項目について作成・記述します。
(2)−1.基本方針
(2)−2.対象顧客
(2)−3.マーケティング計画
(2)−3−1.価格の付け方
(2)−3−2.流通政策(販売ルート)
(2)−4.販売計画
(2)−4−1.計画変更の可能性と要因
(2)−4−2.売上げ計画
各項目の主要内容は、以下の通りです。
(2)−1.基本方針;
販売についての方針、行動目標等(例えば、当面優先する方針として、ニッチな市場に高価格で商品・サービスを提供する、低価格戦略によって市場シェアを確保する、ブランドイメージを確立するなど)を書きます。
事業の進展とともに、事業方針を変えていくことが当初から想定される場合、その内容を書き込みます。
(2)−2.対象顧客;
ターゲット顧客を可能な限り明確に記述します。
例えば、消費者を顧客にした場合、性別、年齢・世代、地域、収入、職業、家族構成などで分類して対象顧客を絞り込んでいく方法があります。
対象顧客を明確に記述できれば、お客の顔を見ることが出来ますので、下記マーケティング計画や販売計画がより具体的に書けますので、必然的に計画の精度も高くなります。
(2)−3.マーケティング計画
(2)−3−1.価格の付け方;
商品・サービスの価格設定、各販売ルートでの価格設定を行い、当該価格について述べます。
(2)−3−2.販売ルート政策;
対象顧客向け(に合った)販売ルートを書きます。
最初から顧客に合ったベストな販売ルートを構築できない場合、ステップを追って確立できるようにします。
この場合、現在と将来の販売ルートを述べます。
(2)−4.販売計画
(2)−4−1.計画変更の可能性と要因;
販売計画に影響を与える経済成長率、市場成長率、人口、その他政治的・経済的なリスクを発生させる可能性があれば、これらの要因を述べるようにします。
可能であれば、これらの要因が販売計画に与える影響度も書き出します。
(2)−4−2.売上げ計画;
年度別、販売台数・販売金額などを明確化し、記載します。
売り上げ計画は、対象顧客を詳細に明確できればできるほど、一般的に精度が高くなると考えます。
今回は、ここまでとします。
次回は、引き続いて詳細事業計画を書くポイントについて説明いたします。
私のコラム記事についてコメントやご質問があれば、何時でも私までご連絡ください。お待ちしています。
今後ともよろしくお願い致します。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁
このコラムの執筆専門家
- 山本 雅暁
- (神奈川県 / 経営コンサルタント)
- グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 代表
起業・企業存続の為の経営戦略立案・実行と、ビジネススキル向上
起業及び、事業拡大や経営合理化を目指す企業に対して経営コンサルを行います。大手メーカーで得た経験を活かし、補助金活用、アライアンスやM&A、市場分析に基づいた事業戦略策定・実行や事業再生を支援します。OJT研修でのビジネススキル向上を支援します。
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