[Japan is so weird. Or is it me?- Apartment Survival]Chapter2-7 - 海外・外国人全般 - 専門家プロファイル

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対象:海外留学・外国文化

大澤 眞知子
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閲覧数順 2024年04月25日更新

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[Japan is so weird. Or is it me?- Apartment Survival]Chapter2-7

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  1. 人生・ライフスタイル
  2. 海外留学・外国文化
  3. 海外・外国人全般
Story (Robert McMillan)

カナダ大学留学に備え真剣に準備する日本の中・高校生のためのSupport Group-カナダクラブ 

その貴重なパートナーであり、UX English (カナダからの英語学習サイト) AdministratorであるRobert McMillanが語るストーリー”Japan is so weird. Or is it me?” 

クリティカルシンキングの国カナダから日本にやって来た若者が出会った変てこ日本ストーリー
クリティカルシンキング不在の不思議の国日本から、カナダに向かう日本人のために
カナダで出会う180度真逆カルチャーショックへのワクチンとして贈ります
(日本語訳付き)
 

Chapter 1 Chapter 2-6  はこのリンクから

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Apartment Survival

 

When I arrived in Japan in 1989 with a working holiday visa, I felt rural Shikoku would be a good fit for me, a rural Canadian, and I found a job there offering free rent. I never thought I’d flood the place. 

I lived with the boss’ brother-in-law on the second floor of a small apartment facing an expanse of rice paddies flat as a griddle. That apartment taught me how to survive in Japan. 

My roommate and I rarely saw each other. He worked during the day. I worked afternoons and evenings. 

I got on his bad side early. I discovered the joy of incense burning, and one day, after I smoked the place up pretty good, he asked, “Did someone die?” It took me weeks to understand what he meant: I was using funeral incense. 

My roommate revealed the nature of Japanese complaints: indirect and with little emotion. He didn’t ask me to stop burning incense. Nor did he look angry. He simply asked a cryptic question. I would need to keep a fine ear out for subtle comments to avoid future run-ins. 

In contrast, Canadian displays of emotion are manga-like. You know a Canadian is angry by the look on their face. That can overwhelm young Japanese homestay students. Many get shocked and shrivel up, becoming afraid of taking any action at all. 

A few meet the anger with anger. I know of a Japanese boy who became angry with a Canadian host father who was angry at him for skipping dinner, hanging out in a skateboard park known for illegal opioid deals, and coming home late. The boy’s show of anger got him thrown out of the homestay. He repeated the behaviour with the next host family and was thrown out of the school program altogether. 

Frighteningly, Canadian anger can be directed at seemingly innocent Japanese student behaviour. Sleeping after school and studying late into the night, for instance. If a Canadian host parent sees a light coming from under the crack of the door of a child’s room at 2:00 AM, they will tell the child to go to sleep. That is viewed as unhealthy here. 

Unfortunately for sleep-stoic Japanese teens, neuroscientists recommend eight to ten hours of sleep for their brains to properly develop, and Canadian families prefer that to be at night. Furthermore, sounds can travel through a Canadian house. Even the simple clack of a keyboard late at night can keep the hosts awake, leading to an angry sleep-deprived breakfast confrontation. 

Many Japanese students get in trouble for staying up late and falling asleep in class here. Sleeping at schools in Canada is taboo. Schools contact host families, and host families intervene by setting bedtimes. Minors from Japan can expect to have their life patterns altered if they choose to homestay in Canada. That is one more reason why I recommend studying here after high school – for more control over your life. 

In my case, I was an adult. There was no one responsible for my actions but me.

After the incense incident, whenever my roommate heard my key in the front door, he would rush to his room and slam the sliding door. I would know he was home anyway by the smell. He had an intricate coffee-making ritual that filled the apartment with a thick fragrance, much as my funeral incense had. 

Slamming doors is a clear sign of anger in my culture, and I assumed his “anger” was directed at me. I later discovered that nearly everyone slams doors in Japan – particularly the guys. This showed me that my assumptions did not work in Japan. When you live in a foreign country, you can’t use your usual yardsticks to judge behaviour. 

Much later, I would see this issue in a different context. If a Canadian host family complains about a Japanese student, “slamming doors” is always on the list of grievances. 

Still, it is not comfortable living with a roommate who tries his best to avoid you. A palpable tension came to hang in the air and settle in each room of our apartment. 

An unexpected visitor shone light on the problem. A man from Australia who used to work my job and live in that very apartment suddenly appeared one day for coffee with my roommate. Afterwards, he told me that they used to exchange English and Japanese lessons. He suggested I do the same. 

But I wasn’t interested. To me, my roommate’s evasive actions felt pouty and childish. Unlike in Japan, we don’t all try to get along in my culture. We are a country of immigrants with different, sometimes opposing values. We survive together by rules and communication; but you can’t communicate with someone who is holed up in their room. 

I could take this stance because I was an adult. What could a minor do? 

I was still adjusting to life in my new environment when I flooded the apartment. I don’t recall how. Probably by overloading the washing machine. Water vomited out, rising up to my ankles. I frantically bailed it off the floor, first with a plastic cup and then with a basin, but it kept coming. Just as I was thinking, “This is going to flow down to the apartment below,” the doorbell rang, followed by heavy knocking. 

(To be continued.) 

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アパートサバイバル

 

1989年、ワーキングホリデービザで日本に来たカナダの田舎育ちの僕には、四国は一番向いてる場所かもと感じた。 そしてその四国で、アパート付きの仕事を見つけることが出来た。 その時には想像もしていなかったことをそのアパートでやらかしたけど。 水浸しにしてしまった。 

鉄板焼きの鉄板みたいに平ったい水田が延々と見える小さなアパートの2階で、ボスの義理のお兄さんと一緒に住むことになった。 その小さなアパートは実は、僕に日本で生き延びる方法を教えてくれる教科書になった。 

ルームメートと僕はほとんど顔を合わすことはなかった。 ルームメートは日中働いて、僕は午後と夜に働いていたから。 

そのルームメイトの機嫌を損ねるのにそんなに時間はかからなかった。 部屋でお香を炊くのにはまっていた僕は、ある日、アパート中をお香の煙でモウモウにした。 そして聞かれた、「誰か死んだんか?」 この質問の意味を理解するのに1週間かかった。 僕が使っていたのは葬式用の線香だった。 

不満があり、文句を言いたい時、日本人がどうするのかを教科書のように教えてくれたのが、そのルームメイトだった。 直接は何も言わず、間接的に何か口走り、感情は出さない。 一度も「線香を焚くな。」とは言われたことがない。 怒っているようにも見えなかった。 ただ、「誰か死んだんか?」という謎めいたことを口走っただけ。 今後日本でうまくやっていくには、些細で謎めいたコメントが一体どんな感情を意味するのかを聞き分ける耳が必要だと実感した。 

全く逆で対照的なのが、カナダ人の感情の出し方。 まるで漫画を見ているみたいに感情がほとばしる。 カナダ人が怒ると、顔をちらっと見ただけで笑えるほどはっきりわかる。 ホームステイでカナダにやって来る幼い学生には対処不能かも知れないほとばしる怒り。 ショックで縮み上がってしまい、怖くて行動出来なくなってしまうだろうな。 

カナダ人の怒りに同じく怒りで対応する日本人留学生も、多くはないが、いる。 カナダ人のホストファーザーに腹を立てた日本の高校留学生男子がいた。 ホストとの夕食をすっぽかし、違法のオピオイド売買で知られているスケボーパークでウロウロし、ホスト宅に戻るのが深夜というその留学生を怒ったホストファーザーに腹を立てた日本人留学生。 怒りで対抗したそのツケは、ホームステイから放り出される結果となり留学生に跳ね返って来た。 次のホスト宅でも同じ行動を繰り返し、結局留学プログラムから完全に追放されてしまった。 

怖いこともある。 悪気など何もなくただ日本にいた時と同じように行動する日本人留学生にも、カナダ人の怒りは向けられることがある。 放課後、学校から帰ると昼寝をし、夜遅くまで起きていたりすること、例えば。 夜中の2時に留学生の部屋のドアの隙間から灯りがもれているのを見つけたホストは、もちろん、早く寝るように強く言う。 

残念なことに、日本の10代は睡眠など取らずに夜ふかしすることに慣れている。 脳科学者は10代の正常な脳の発達には8〜10時間の睡眠を推奨しているし、カナダの家族も同じ考え。 更に困ったことには、カナダの住宅は音が響いて伝わる作りになっている。 コンピューターのかすかなキーボードの音でもホストの眠りを妨げ、睡眠不足のホストから小言が飛んで来る朝食のテーブルが待っている。 

夜ふかしし、授業中に平気で居眠りをし、大問題になった日本人留学生は随分いる。 カナダでは学校の授業で眠るのは絶対的なタブー。 学校はホストファミリーに連絡し、ホストはベッドタイムを厳しく守るよう留学生に命令する。 日本の未成年がカナダでホームステイをするということは、自分の生活パターンを完全に変えることだと肝に銘じておくことが必要。 これは、僕が日本人の高校留学を勧めない大きな理由のひとつ。 もっと自分と自分の生活をコントロール出来るような年齢になるまでは留学しないこと。 

僕の場合は、大人になってから日本に来たから。 自分の行動に責任があるのは、誰でもない、僕本人だけ。 

その「葬式線香」事件以来、僕がアパートに帰り鍵をドアに差し込むやいなや、「誰か死んだんか?」ルームメイトは、自分の部屋に駆け込み戸をバタンと閉めるようになった。 自分もアパート中に匂いをモウモウとさせてたけどね。 コーヒーを点てることにこだわりがあり、アパート中に濃厚な香りを充満させていた。 僕の葬式線香に負けないくらい。 

僕が思い込んでいたことは日本では役に立たないことも、そのルームメイトは教えてくれた。 バタン!とドアを閉めることは明確な怒りを表す、僕の国では。 その「怒り」は僕に向けられていると思い込んでいた。 でも、後でわかったことだけど、日本ではほとんど皆、ドアをバタンと閉めるんだと、特に男性は。 外国で暮らすということは、自分のこれまでの物差しでは人の行動を決めつけられないということ。 しっかり学んだ。 

この経験から何年も経ってから、同じ問題を違う立場で目の当たりにすることになった。 カナダのホストが日本人留学生の不満を言う時「ドアをバタンと閉める」行動はもれなくいつでも苦情リストに入っている。 日本からの留学生にはおそらく気がついてもいないカナダ人ホストの大きな苦情。 

でも、そう考えても、僕を避けることに一生懸命なルームメイトと暮らすのは心落ち着かなかった。 ちょっと触っただけで爆発するような緊張がアパートに漂い、お互いが自室にこもるとその緊張の糸がす〜っと緩むという日々が続いた。 

そんなある日、突然の訪問者がその問題に違う角度から光をあててくれた。 今の僕の仕事を前にやっていたオーストラリア人。 このアパートにも、「誰か死んだんか?」ルームメイトと一緒に住んでいた。 突然現れたオーストラリア人にコーヒーを振る舞う「誰か死んだんか?」ルームメイト。 コーヒーの後、そのオーストラリア人が「あのなぁ。」と僕の部屋に来た。 このアパートに住んでいる時には、そのルームメイトにサービスで英語を教えていたと。 その代わりにそのルームメイトは日本語を教えてくれていたと。 つまり「うまく付き合うには、ただの英語レッスンをやってやれよ。」というアドバイスかと感じた。 そういうことか。 

でも僕はそんなことには全く興味がなかった。 僕にとっては、ルームメイトが僕を避けている行動はただ拗ねているだけで子供っぽいと感じていたから。 へいへいする気はなかった。 日本とは違い、カナダの文化ではみんな全員表向き仲良くしないといけないという概念はない。 移民の国であり多様な人たちの暮らすカナダでは、人達はみんな大きく異なり、時には真逆の価値観を持っている。 だからこそ、適切なコミュニケーションを取り合い、みな異なった考えを持っていることを認識するべきだという目に見えないルールがある。 コミュニケーションを取り合い、カナダの国を共有して生きる努力をしている。 一緒に暮らす小さなアパートの部屋で、自室にこもりコミュニケーションを取らない人とは理解し合うことは不可能だと感じた。 

僕は大人になってから外国である日本に来たので、この態度を貫くことが可能だった。 日本から外国のカナダ高校留学にやって来る幼い未成年には、自分の今までの生き方、態度を貫くのは不可能。 屈するしかない。 

徐々に新しい環境と生活に慣れかけて来た頃、アパートに大洪水を起こしてしまった。 一体何をやったのかは覚えていない。 多分、洗濯機にたくさん詰め込み過ぎたかも。 洗濯機が大量の水をゲボゲボと吐き、その中に足首まで浸かった。 必死で何とか床から水を汲み出そうとし、まずプラスチックカップでよいしょよいしょ、次に洗面器でばちゃばちゃ。 僕の必死の努力をあざ笑うように、洗濯機は水を吐き続けた。 「あ。。下の部屋も水浸しになる!」と、慌てたその時、ドアベルが高らかに鳴った。 続いてドドンドドンとドアを叩く音が飛んできた。

 (続く)

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カナダ 在住。パンデミック後のNew Normal 留学をサポート。変わってしまった留学への強力な準備として UX English主催。[Essay Basics] [Critical Thinking] など。カナダから日本に向けての本格的オンライン留学準備レッスン・カナダクラブ運営。

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