- 寺崎 芳紀
- 株式会社アースソリューション 代表取締役
- 東京都
- 経営コンサルタント
-
03-5858-9916
対象:経営コンサルティング
- 戸村 智憲
- (経営コンサルタント ジャーナリスト 講師)
- 荒井 信雄
- (起業コンサルタント)
こんにちは!株式会社アースソリューションの寺崎でございます。
数年前から、通所介護においては「地域との交流」を求められるようになりました。
次回報酬改定で、地域交流について何らかの形で運営基準に盛り込むことが、介護給付費分科会にて検討されているようです。
地域との交流を図る役割は、主として管理者や生活相談員が想定されます。
実際のところはどうでしょうか?
生活相談員は、サービス提供時間に事業所内に切れ目なく配置される必要はありません。
しかし、提供時間に相当する時間は、生活相談員を配置しなければなりません。
例えば提供時間が7時間の場合、7時間分の生活相談員を配置しないと基準違反になるということです。
しかし、実際は生活相談員が1名のみ、あるいは管理者が生活相談員を兼務しているというパターンが多いのが実情です。人件費の兼ね合いもありますし、そんなに相談員をたくさん抱えることは困難です。
ですので実質は、1日に生活相談員1名体制というところが恐らく大半なのではないでしょうか。
そうなると、生活相談員はサービス提供時間に外出することが、原則としてできなくなります。
ただし、サービス担当者会議への参加等については、例外として「中抜け」が認められています。
営業や契約で抜けることは、ルール上は認められないのです。
先程も申し上げた通り、地域交流を行う担い手は、管理者や生活相談員が想定されます。
相談員は事業所の「顔」であり、地域にかかわることは宣伝にもなりますし、有識者の言うようにご利用者様のためにもなると思います。大変よい取り組みになるとは思います。
しかし、生活相談員に対して「中抜け」を認めていないのに、地域交流の取り組みなどできるのでしょうか?
また、これはルール上は微妙な話なのですが、人手不足の事業所では生活相談員が入浴介助にガッツリ入っている例もあります。送迎対応など当たり前。私も毎日していました。
とても、そのようなことをしている時間はないと思うのですが、私だけでしょうか?
これを行うのであれば、少なくとも生活相談員の中抜けを認めないと絶対に無理です。
営業や契約等で外出したところで、相談員としての仕事に支障はほとんどありません。
メールや電話等で十分。それこそITの力を全面的に活用しなくても、どうにでもなります。
それから、地域交流は通所介護事業所だけが行うのではなく、それこそ役所をはじめとするすべての方々が関わって、はじめて実現できるものです。通所介護事業所のみに課せば実現されるものではありません。
通所介護事業の運営基準に、どんな感じで地域交流を盛り込んでいくのか、見ものです。
まあ、なんとなく予想はつきますが・・・
有識者や官僚は、もっと現場の実態を見ないとダメですね。
表面上の触りの良いこと(実際、私は地域交流の取り組みには賛成ですが)だけをぶち上げ、中身がない。これでは批判を浴びるだけですし、ますます現場が混乱してしまいます。
コロナ禍という問題も複雑に絡み合います。
今回、アフターコロナに向け、介護報酬改定も感染症対策や事業の持続化という観点から議論して決定すると言っているようですが、もっと現実的な議論をしていただきたい。
机上の空論のみを押し付けられたのでは、たまったものではありませんから。
このコラムの執筆専門家
- 寺崎 芳紀
- (東京都 / 経営コンサルタント)
- 株式会社アースソリューション 代表取締役
介護事業所の開設から運営まで、オールワンでお手伝いいたします
有料老人ホーム施設長・訪問・通所介護管理者・老健相談員、事業所開発等の経験を活かし、2007年7月に弊社を設立しました。介護施設紹介サービスをはじめ、介護事業所の開設・運営支援等を行い、最近では介護関連の執筆活動にも力を入れております。
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