- 寺崎 芳紀
- 株式会社アースソリューション 代表取締役
- 東京都
- 経営コンサルタント
-
03-5858-9916
対象:経営コンサルティング
- 戸村 智憲
- (経営コンサルタント ジャーナリスト 講師)
- 荒井 信雄
- (起業コンサルタント)
こんにちは!介護経営コンサルティング・介護施設紹介「株式会社アースソリューション」の寺崎でございます。
今回は、先日行われた成長戦略会議で掲げられた今後の方針について、取り上げたいと思います。
ある方が配信した動画を拝見し、大変驚かされました。
12月1日に成長戦略会議が行われ、いろいろな議論がなされました。
例えば、「グリーン成長戦略」「ウィズコロナ・ポストコロナでの日本企業の事業再構築」「人への投資」「イノベーション」「地方創生」等々、これからの人口減少社会にも目を向け、日本はこれからどう舵を取って進んでいくのかの方向性について話し合われました。
その中で、「中小企業診断士制度」の在り方について言及されたそうなのです。
資料の記載内容はこうでした。
「中堅・中小企業の経営を担うことのできる人材の裾野を広げていくため、中小企業診断士制度の在り方やその活用促進について、検討を深め、年度末までに結論を得る」と。
どんなことを検討するのかはわかりませんが、中小企業診断士に関することについて話し合われるようです。年度末までに結論を、ということなので、来年3月位までには何らかの結論が出るようです。
現在はコロナ禍で、日本の企業が厳しい状況にさらされています。
コロナでなくとも、日本は人口減少社会に突入し、確実に労働力は落ちますので、残った企業が少しでも業績を上げ、日本の経済を支えないといけない状況であることは間違いありません。
経済を安定させるために、経営の勉強をした中小企業診断士を今後活用しよう、という狙いのようですね。
中小企業診断士を目指して勉強中の身としては、こういう話が聞けるとうれしいですし、俄然やる気が出ます。
ただ、上記を促進するために、現在25000人位いるといわれる中小企業診断士を量産する考えもあるようですが、それには反対です。
正直言って、診断士試験は難易度が高いです。
私は、2年連続で1次試験の合格率が伸び続けているにもかかわらず、2回不合格になっています。
科目合格が4科目あり、今年の試験は本当に合格にギリギリ足りなかった(あと3点)とはいえ、不合格には変わらない。ただただ力不足であり、非常に恥ずかしく、穴があったら入りたい思いです。
悔しくてたまりませんが、私は合格するまであきらめるつもりはありません。
簡単には合格できないからこそ、価値があると思うのです。
有識者の中には、量産することで質の低下を心配する声も上がっています。その通りだと思います。
しかし・・・
質の低下を心配する声もある反面、こんなことも言えると思います。
中小企業診断士試験は、1次試験(7科目)、2次試験(4事例の筆記)、2次口述(面接試験)がありますが、これに合格しただけでは足りません。
具体的には、試験合格後、診断実務あるいは診断補修を15日間行わないと登録できないのです。
晴れて中小企業診断士として登録したとしても、5年ごとの更新制度があります。診断士は、合格後も常に努力を重ね続けないと維持できないのです。
ですので、試験問題の難易度が多少下がったとしても、合格後のプロセスまでを考えた場合、それほど質が低下する心配はないのではないかと考えております。
どんな資格でもそうですが、資格取得は手段であり、目的ではありません。
「資格を取ればそれだけで無敵になり、必ず稼げる」とは絶対になりません。
弁護士や公認会計士にも、営業ができない方がいまだに多いのが実情です。「先生稼業」にはそういう傾向がいまだ根強いようです。資格を取れば自動的に仕事が来るというのは、完全に妄想だと思います。
まさに、手段が目的になっているような気がするのです。
私が診断士資格を取得した暁には、介護事業者の経営のお手伝いをもっともっと真剣に行っていきたいと考えております。
現在も、過去の経験を駆使しつつコンサルティングを行ってはおりますが、今はもっと確固たる裏付けをしている最中です。もちろん、介護に関する(特に制度や運絵基準に関する)知識は言うに及ばす。
こんなことを言っては申し訳ないのですが、以前のコラムでも触れた通り、介護業界(特に中小の事業者)は現場から経営者になるケースが非常に多く、あまり事業経営の経験に乏しい方が多いという印象があるのです。
もちろん、そうでない方(現場もやりつつ素晴らしい経営をする方)もたくさんいらっしゃいます。
しかし、経営者が現場をメインに行うと、どうしてもご利用者様対応に追われてしまいます。
そうなると経営に集中しにくい。そういうケースは数えきれない位見てきています。
反面、現場感があまりになさすぎる経営者は、スタッフに嫌われてしまいがちです。
会社を維持するためには、厳しいことも言っていかなくてはなりませんし、スタッフの意識が低い部分もあります。スタッフ側の問題も改善しなければなりません。
私は、介護の現場で苦労した経験と、実際に会社を経営している者としての強みに、経営を真剣に学んでいくことにより裏付けされる。そうすれば、ただの頭でっかちな人間ではなく、もっとパワーアップできる。スタートラインが現場なわけですから、そこに経営について学んで資格を得るという裏付けがあれば、きっともっと介護事業者をご支援できる。
そう思って、私は取り組んでいるのです。
ですから、少なくとも私にとっては、資格取得を目的にはしておらず、目的を実現させるための手段と捉えています。目的が最初にありきなので、当然の話です。
そこが明確なので、私はまだ1次試験すら合格できていない小僧ですが、あきらめることなく続けていられます。
いずれにせよ、診断士の勉強はやって損はありません。
なので、今大変人気のある資格であり、サラリーマンが転職や出世等のために勉強されているケースが増えているのですね。
中小企業診断士がこのようにクローズアップされるのは、大変よいことです。
年度末に、成長戦略会議においてどんな結論が出るのかはわかりません。
大いに期待するとともに、私はこれからも勉強を続けて来年こそは絶対に合格します!!
このコラムの執筆専門家
- 寺崎 芳紀
- (東京都 / 経営コンサルタント)
- 株式会社アースソリューション 代表取締役
介護事業所の開設から運営まで、オールワンでお手伝いいたします
有料老人ホーム施設長・訪問・通所介護管理者・老健相談員、事業所開発等の経験を活かし、2007年7月に弊社を設立しました。介護施設紹介サービスをはじめ、介護事業所の開設・運営支援等を行い、最近では介護関連の執筆活動にも力を入れております。
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