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寺崎 芳紀
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閲覧数順 2024年04月27日更新

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通所介護の看護職員配置の見直し検討

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こんにちは!株式会社アースソリューションの寺崎でございます。


7月20日の介護給付費分科会において、通所介護の件で議論されたことは、先日のコラムでも書かせていただきました。


その中で、通所介護の看護職員配置の件が取り上げられました。

今後、業界内では大いに論議を呼びそうです。


分科会において業界関係者より「事業所で看護師の確保が極めて困難である」という意見が出て、厚労省もそれは認識されており、出席者から様々な意見が出たようです。


配置基準についてどう設計していくかは、今後議論を重ねながら年内には結論を出すとのこと。

ICTの仕組みを作ったり、地域の訪問看護ステーション等との連携を条件に基準緩和したり等、いろいろ検討するようなのですが、果たしてうまくいくものか・・・


訪問看護ステーションにおいても、人員面で決して潤ってはいません。

しかも、24時間の緊急対応を訪問診療クリニックとともに行っている事業所も多いのが実情です。


国は、訪問看護ステーションにおいてリハビリサービスを行うことを、あまり良しとしません。

前回の報酬改定でも、基本報酬を下げたり、算定の基準を厳格化したりしました。

訪問看護にはそもそも本分がある。すなわち「あくまでメインは看護サービスであり、リハビリではない」「リハビリは訪問看護ステーションにとって看護サービスの付随的なものである」という認識を示しているのです。


にもかかわらず、通所介護の看護職員不足のフォローを、訪問看護ステーションにも担わせるのはいかがなものでしょうか?


24時間の看護サービス、特に緊急時訪問看護加算を算定するようなステーションで、デイサービスのご利用者様の分までフォローできるのでしょうか。


反面、通所介護事業所においても、医療的なケアを必要とするご利用者様の受け入れを、積極的に行っているところも多いのです。

稼働率を上げるためにそうされているのか、ご利用者様やご家族、ケアマネさんたちに貢献したいからそうされているのか、わかりません(恐らく両方の意味合いがあるでしょう)。


しかし、医療的ケアを要する方の対応は、看護師がもっぱら行います。

そういう意味で、看護職員の配置見直しを簡単には行えない事情も、確かにあります。


私は昔、デイサービスの管理者をしていたことがありましたが、一番頭を悩ませたのが看護師配置でした。

ですので、事業所様の苦しいご事情は、痛いほどよくわかるつもりです。


先日、「療養通所介護」の件について書きましたが、もしかしたら棲み分けが必要になってくるかもしれません。


いかんせん、療養通所介護は担い手(事業者)が少なすぎる。

個人的な意見ですが、療養通所介護をもっともっと増やし、一般の通所介護事業所の看護師負担を軽減することができれば、場合によっては人員基準の緩和ができるかもしれない。


また、機能訓練指導員の資格要件についても、私は緩和してよいと思います。


多くのところが、機能訓練指導員をリハビリ職ではなく、看護職員が兼務させています。

看護職員の配置がマストなので、結果的に兼務させているという部分もありますが、何とかならないものでしょうか?


これも個人的な意見ですが、別に看護師やリハビリ職でなくても、例えばスポーツクラブのインストラクターでも十分機能訓練サービスを担うことが可能だと思うのです。

彼らはプロです。要介護高齢者の対応が難しいのではないか・・・とおっしゃるなら、相応の研修を受けさせればよい。


スポーツクラブは今、新型コロナの影響で経営的にも非常に厳しい状況に置かれています。

通所介護の人員基準緩和のために、こういったスポーツクラブとのタイアップを組み込むことができれば、人員面の緩和は期待できると思うのですが、いかがでしょうか。

私、結構真剣にそう考えています!!


こんなことを言っては怒られるかもしれませんが、この問題は業界団体の利権の関係で、たいがいがうまくいかないのが実情ですが(苦笑)。


しかし、人材不足を真剣に改善させたいのならば、ITを使うのももちろん大事ですが、そういう規制緩和も私は必要なのではないかと考えます。


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(東京都 / 経営コンサルタント)
株式会社アースソリューション 代表取締役

介護事業所の開設から運営まで、オールワンでお手伝いいたします

有料老人ホーム施設長・訪問・通所介護管理者・老健相談員、事業所開発等の経験を活かし、2007年7月に弊社を設立しました。介護施設紹介サービスをはじめ、介護事業所の開設・運営支援等を行い、最近では介護関連の執筆活動にも力を入れております。

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