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寺崎 芳紀
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閲覧数順 2024年04月24日更新

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介護支援専門員実務研修受講試験の結果を受けて思うこと③

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こんにちは!株式会社アースソリューションの寺崎でございます。


先日2回にわたり、介護支援専門員(以下「ケアマネ」)実務研修受講試験(以下「ケアマネ試験」)の結果について、自分が思うことについて書かせていただきましたが、今回はその3回目の投稿になります。


前回前々回と、ケアマネのなり手が激減していて、今後の介護サービスの根幹にかかわる問題であるということを提言させていただきました。

介護のお仕事をされている方であればご存知でしょうが、介護サービスを受けるにはケアマネが必要です。例えば、自分のご両親のいずれかが介護を必要となった際に、まずは近くの地域包括支援センターに相談し、介護認定の申請を行います。比較的軽度(要支援等)になれば包括のケアマネ等か、委託を受けたケアマネが担当をします。要介護認定を受けることになれば、お近くの居宅介護支援事業所のケアマネさんを紹介され、契約の上で担当してくださいます。

厳密に言えば、ケアマネがいなくてもサービスは受けられます。ご家族が、要介護者の親のケアプランを立て、給付管理をすることは理論上可能です。これを現場では「セルフプラン」などと呼んだりします。

しかし、実際にはセルフプランを立てる方はまずいません。理由は、あまりに専門的過ぎるからです。介護保険の仕組みを知らない方には、非常に難しい。

だから、専門家であるケアマネが存在するのです。


要介護者が介護保険サービスを利用する場合には、その負担割合に応じて自己負担していただくのですが、唯一自己負担がないサービスがあります。それは、居宅介護支援費。すなわちケアマネさんが行うサービスです。

国は、ケアマネジメントの重要性を鑑み、このサービスだけは全額介護保険から賄う仕組みを作っています。識者の中には、「介護サービスのセーフティーネット」という方も多い位です。


しかし、利用者様に自己負担がないというのも、問題はあります。

利用者様が自己負担をしないということは、契約上利用者様と事業者は対等でなくなる気がします。

利用者負担がないということで、ケアマネさんに要望が言いにくいという方もいる。もっとも、ケアマネさんは日々奔走されていて、相手方の無理難題にも真摯に対応されている方が多いわけですが・・・


ですので、法人・個人間の契約に基づいてサービスが行われるのであれば、サービスを利用する側が何某かの対価を支払う必要はあると私は思います。


また、以前からのコラムでも書いた通り、ケアマネさんの処遇が昔に比べてよくない状況にもなっております。

ケアマネとして仕事をするには、少なくとも5年以上の介護・相談員としての現場経験を積み、試験に合格し、かつ実務研修を修了しなければなりません。

介護職に携わる方の多くが、「最終的にはケアマネの資格を取りたい」と言う方が多い中、実態は介護職の究極目標となるほど魅力的には捉えられなくなってきている。


次回の介護報酬改定では見送りになるそうですが、ケアプラン有料化の議論はこれからも続きます。財務省は、何としても実現させたいようです。

ケアプラン有料化になれば、居宅介護支援事業所はこれまで不要であった利用者様への自己負担金請求・未収金回収という仕事が、新たに増えます。

必要ならしなければならないのは当然ですが、小さい事業所でここまでやり切れるか・・・


ただでさえ忙しいケアマネ。

「苦労して取得して、忙しい割には報われない」ということには、ならないでほしい。

次回改定で、介護職員処遇改善加算の対象をケアマネにも広げようという動きもあります。そうなれば、少なくても現状よりも処遇面では多少改善されます。

帳票書類の簡素化等、できる限り負担を減らし、ケアマネさんが働きやすい環境となるように、国には検討していただきたいと願います。

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(東京都 / 経営コンサルタント)
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有料老人ホーム施設長・訪問・通所介護管理者・老健相談員、事業所開発等の経験を活かし、2007年7月に弊社を設立しました。介護施設紹介サービスをはじめ、介護事業所の開設・運営支援等を行い、最近では介護関連の執筆活動にも力を入れております。

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