男性更年期から脱出するために何をすればよいかの2回目です。
忘れてならないカロリーコントロール
前回ご紹介した食品を手当たり次第に食べればよいというものではありません。先に触れたようにBMIの上昇とテストステロンの減少には関連性がありますので、肥満にならないようなカロリーコントロールも大切です。
40代から何も運動をしないと、年間で約220gの筋肉量が失われます。50代では年間約450gです。筋肉量が落ちると、基礎代謝が落ち、それまでと同じ食生活をおこなっていると、筋肉で必要とされていたエネルギーが不要となるため、そのエネルギーがそのまま脂肪となって蓄えられていきます。男性の場合には、お腹周りに脂肪が蓄積されていき、ぽっこりお腹になっていきます。
三大栄養素の摂取量(目安)
たんぱく質 体重1kgにつき1g
脂質 総カロリーの30%以下
炭水化物 総カロリーから脂質とたんぱく質を除いた分
例えば、体重70kg、デスクワーク中心で非活動な方を例に考えてみましょう。
推定必要カロリーは、2,660Kcalです。
たんぱく質 280Kcal 70g
脂質 792Kcal 88g
炭水化物 1,588Kcal 397g
この中でも更年期の方にとって、炭水化物は要注意です。昼食の丼物、うどん、夜食のラーメンといった食品は炭水化物を過剰に摂ってしまう危険性があります。炭水化物の過剰摂取は体重過多、ひいては脂肪を過剰に蓄えていくことになります。
男性更年期に必要な運動
運動と聞くと、「ジョギングでもしようか」とお考えになるかもしれませんが、テストステロンなど内分泌ホルモンを増やすには、ジョギングのような有酸素運動より、レジスタンストレーニング(いわゆる筋トレ)が有効です。レジスタンストレーングをおこなうことで、テストステロンの他、成長ホルモン、セロトニンなどの分泌量が増加します。
具体的に、どのようなレジスタンストレーニングが有効かと言えば、大きな筋肉を使うトレーニングです。大きな筋肉とは、大腿四頭筋(太いもも)(スクワット、ランジなどで強化)、大胸筋(ベンチプレスなどで強化)、広背筋(ベントオーバーロウなどで強化)などの筋肉です。大筋群を鍛えることで、代謝が上がり、ホルモン分泌を活性化する効果が期待できます。
以上のような、体質改善、栄養、運動をおこなった結果、私の男性更年期症状は緩和され、現在の問診スコア(一回目にご紹介した問診)は23(正常)になっています。
皆さんも、【体質改善】、【栄養】、【運動】を実践し、更年期障害を乗り越え、イキイキ、楽しい40代、50代を過ごしてはいかがでしょうか。
老け込むのはまだ早い。まだ十分に現役です。
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