- 辻畑 憲男
- 株式会社FPソリューション
- 東京都
- ファイナンシャルプランナー
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03-3523-2855
対象:お金と資産の運用
低金利の今、円建ての商品は利息がほとんど付きません。そんな中で注目されているのが外貨建て保険です。円預金よりも利息がつきます。ただ、通貨を円にする時にどうしても為替リスクが付きまといます。為替リスクとは、例えば一時払いで100万円を振り込んだとします。この時に米ドルが1ドル100円とするとアメリカの通貨で1万ドルになります。利回りが3%とすると10年後に1.3万米ドルになります。10年後に解約して円に換えるときの為替が1ドル100円だと130万円になります。円高になり1ドル70円になると91万円が手元に戻ってきて9万円減ることになります。これを為替リスクといいます。逆に円安になり1ドル130円になると169万円になり、為替差益がでます。
この一時払いの外貨建て保険ですが、運用が主にその国の国債などで運用しているものと投資信託(株式等)と国債で運用しているものがあります。どちらも利率は変動しますが、安定しているのは国債などで運用するものになってきます。より高い利回りを狙うというのであれば投資信託などで運用している商品のほうが適しています。レバレッジ(※)取引を行っているものもあります。両方とも定期払タイプ、目標設定タイプなどがあり選択することができます。定期支払タイプとは、毎年の定期支払日に利息を受け取れるタイプです。 目標設定タイプとは運用が円建ての目標額に到達したら、円建ての終身保険に自動的に移行し運用成果を円建てで確保するものです。一時金を預け、毎年定期的に利息を受け取りたい方は定期支払タイプを選択し、より増やしたいという方は目標設定タイプがいいでしょう。
最後に外貨建て保険で注意しておきたいポイントとしては、費用、手数料がかかります。一般的に保険関係費用、為替手数料、運用関係費用などがかかってきます。保険会社により違ってきますので確認してみてください。また、途中解約した場合に解約控除と市場価格調整があり解約返戻金よりも少なくなることがあります。解約控除とは解約した場合に解約返戻金から控除されるものです。解約控除率は経過年数により違ってきます。市場価格調整とは解約返戻金の計算の際に運用している債券などの価格変動を反映させるために用いるもので、経過年数や市場金利によって変動します。
その他、積立利率についてですが、積立利率が高いからと言って必ず返戻率が高いとはかぎりません。比較するときには設計書に記載している返戻率表を比較しましょう。
※レバレッジ取引とは、少ない金額で効果的に行う取引です。この取引により収益を何倍にもできます。ただし、損失も同じ倍率で損失が発生する可能性もあります。
このコラムの執筆専門家
- 辻畑 憲男
- (東京都 / ファイナンシャルプランナー)
- 株式会社FPソリューション
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