- 荒川 雄一
- IFA JAPAN 株式会社 代表取締役社長兼C.E.O.
- 東京都
- 投資アドバイザー
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対象:お金と資産の運用
こんにちは!
さて以前、2015年8月の世界の資金決済の通貨別シェアで、
中国「人民元」が、日本の「円」を抜いて、
4位に浮上したニュースを紹介しました。
今回、11月のIMF(国際通貨基金)の理事会において、
SDR(特別引出権)の“構成通貨”に、
「人民元」が採用される方針が固まった
というニュースが飛び込んできました。
SDRの見直しは5年に一度行われますが、
今年は、ちょうどその年に当たります。
これで、“元の国際化”を目指してきた中国にとっては、
大きな第一歩となります。
現在、SDRに採用されているのは、
「米ドル、ユーロ、ポンド、円」の4通貨ですが、
今回、欧州勢の賛成に加え、米国も容認の方向を示したことから、
次回の理事会で、ほぼ間違いなく採用されることとなりそうです。
2015年6月末時点の世界の外貨準備に占める
各通貨の割合をみてみると、
米ドル 63.8%
ユーロ 20.5%
ポンド 4.7%
日本円 3.8%
カナダドル 1.9%
豪ドル 1.9%
などとなっています。
一方、2015年4月末時点、
各国が外貨準備で保有する元は、約6700億元(約12兆7000億円)で、
世界の外貨準備の約1%程度です。
今後、人民元がSDRに採用されることになれば、
外貨準備の10%前後は占めるとみられており、
「世界第3の通貨」にのし上がります。
ただ中国も、手放しで喜んでばかりもいられません。
「国際通貨」となれば、“自由な取引”が求められるため、
今までのように、「基準値」を無理に高めるなど、
自分たちの都合での為替コントロールは許されなくなります。
その意味では、「人民元の国際化」は、
中国にとっても、“両刃の剣”でもあるわけです。
一方、日本に目を移せば、これで「日本円」の“存在感”は、
ますます失われる可能性が高くなってきました。
「日本」、そして「円」の魅力を、
今後、どう国際社会でアピールするか、
これからの大きな課題です。
それでは、今週も、世界が平和で皆幸せでありますように!
このコラムの執筆専門家
- 荒川 雄一
- (東京都 / 投資アドバイザー)
- IFA JAPAN 株式会社 代表取締役社長兼C.E.O.
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