先進国株価は急速な戻り。2015年10月株価指数・国債利回り・商品先物価格騰落率

■2015年10月の株価は急上昇。
世界の株式市場は急速に回復してきました。下図は、日本のTOPIX(黄色)、先進国株価を代表するMSCIワールド(ブルー)と新興国を代表するMSCIエマージング(紫色)の騰落推移です。期間は2014年10月31日から2015年10月30日です。



TOPIXとワールド・インデックスの10月の戻りは顕著です。前年10月31日に対し、TOPIXは8月10日に+26.818%まで上昇、9月は急落し9月29日には辛うじてプラスを維持した3.14G%まで下落、10月は一転して上昇し、10月30日時点で+16.838%まで回復しました。先進国を表すワールドインデックスもマイナス圏からプラス圏に回復し、0.354G%まで回復しています。これに対し、エマージング指数の戻りは鈍く、10月30日時点では前年に対し－16.557G%と大きく割っています。
今後もしばらく、先進国の回復、新興国の停滞は続くと思われます。

■世界株価の概要
・オールカントリー指数は9.26%と反騰しています。
・先進国の指標MSCIワールドは7.83%の上昇、新興国の指標MSCIエマージングマーケット指数も7.04%の上昇です。先進国の上昇が新興国に比べ若干勝っています。

・地域では、アジア太平洋が8.59%の上昇、欧州のSTOXX600も7.97%の上昇ですが、シリア問題、原油価格の上昇が弱く中東アフリカの指数ブルンバークGCC200指数は－1.59%。の下落です。

・米国概況
10月の米国株価は反発しています。
ニューヨーク・ダウは8.47%の上昇、ナスダック総合も5,000㌽を回復する9.38%の上昇で、
S&P500も8.30%の上昇です。
株価が反転・回復に向かっていますので、シカゴのVIX(恐怖)指数は前月末の24.50㌽から今月末は15.07㌽に低下しました。

・日本概況
世界的に先進国株価は上昇し日本株も急伸しています。
日経225平均は9.75%の上昇、TOPIXは2桁の10.42%の上昇です。新興・小型株のジャスダッ
ク指数も4.14%の上昇、マザーズ指数は5.37%上昇しました。

東証リート指数は小幅ですが3.10%上昇しています。

■先進国株価指数
●10月の先進国株価指数(捉えている30指数)は全て上昇しています。



1位は、ドイツのフランクフルトDAXで2桁の12.32%の急騰、2位はTOPIXで10.42%上昇、3位はフランスのパリ市場CAC40で9.93%上昇しています。4位は日経225で9.75%上昇、5位はオランダのAEXで9.73%上昇でした。

●新興国・フロンティア国の株価指数はアフリカ・中東が下がり地域で差が出ました



上昇した１位はアルゼンチンのメルバル指数で26.97%の暴騰、2位は中国の上海総合指数で
10.80%の急騰、3位はベトナムのVN指数で7.95%上昇でした。

下落した1位はナイジェリアの全株指数で－6.49%の下落、2位はバングラディシュのDSE Broad 
IDXで－5.93%の下落、３位はアラブ首長国連邦ドバイ市場の金融市場総合指数で、－2.49%の下落でした。

騰落１位同士の差は33.46㌽です。

今月末の上海総合指数は、3,382.56㌽で10.80%の上昇です。
先進国市場として扱わられる香港のハンセン指数は8.60%の上昇でした。

■主要長期国債利回り月間変化
主要先進国の株価の回復で利回りが上昇のはずでしたが、ECBの金融緩和強化の発表で、欧州の国債利回りは低下(価格は上昇)しました。するはずですが。
10年国債の利回りが上昇(価格は低下)したのは、先進国では米国・英国・豪州・ニュージーランド、カナダでした。


■主要商品先物価格及び商品指数



・貴金属は値上がり、プラチナは8.97%上昇しました。
・非鉄金属ではアルミが－6.25%値下がりしています>
・原油は小幅に値上がりしガスは下げています。
・穀物はまちまちでした。
・CRB指数は小幅な上昇、日経商品17種は小幅に下がりました。

文責
保険や投資信託を販売しないファイナンシャル・プランニングの専門家。あなたの人生設計に適した期待リターンとリスク許容度で、資産配分とポートフォリオの構築を口座開設から銘柄選定までサポートします。
独立系顧問料制アドバイザー(商品を販売しないアドバイスの専門家)
吉 野　充 巨

FP学会　会員
プライマリー・プライベート・バンカー日本証券アナリスト協会認定
ファイナンシャル・プランナー:日本FP協会認定CFP(R) 
宅地建物取引主任者
ロングステイ財団登録ロングステイアドバイザー
独立系顧問料制アドバイザーの紹介
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