日本株ポートフォリオに国内債券を加える - お金と資産の運用全般 - 専門家プロファイル

吉野 充巨
オフィスマイエフ・ピー 代表
東京都
ファイナンシャルプランナー

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対象:お金と資産の運用

柴垣 和哉
(ファイナンシャルプランナー)

閲覧数順 2024年04月26日更新

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日本株ポートフォリオに国内債券を加える

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資産運用の原則 資産配分(アセットアロケーション)
前回は、短期金融資産と日本株式で構成するポートフォリオのリターンとリスクについて、説明を致しました。50:50の資産配分の場合で、期待リターンは3.6%でリスク(標準偏差)は10.3%でした。かなりなリスクになります。

このポートフォリオのリスクを抑えるには、短期金融資産の比率を増やし、日本株の割合を低くすることになります。また、期待リターンを挙げるには、短期金融資産を減らし、日本株式を増やさなければなりません。

ところで、読者の皆様は相関という言葉を知っていらっしゃいますでしょうか。

相関とは、2つのデータの一方が変わると他方も変化する関係を言います。
例えば、図のように体重が増加すると、ウエストも伸びるような関係を「相関が高い」と称します。

140528相関イメージ図

2つの数値が、どの程度どの方向に動くのか?
同じ方向に変動することを プラス(正)の相関
逆の方向に変動することを マイナス(負)の相関
そしてどちらでもないことを無相関といい-1から+1の数値で表します。
-1< 相関係数 >+1 片方が1動くともう一方が逆に0.8動くのであれば-0.8とし、同じ方向に0.9動くのであれば、+0.9となります。

実は、通常は株価の動きと債券の価格の動きは図のように逆相関になります。
ただし、現在は日本銀行が異次元の金融緩和を行っていますので、株価が上がっても、債券の価格は下がらず(金利は上昇)、高値(低金利)が維持されています。
しかしながら,この不安定な状況は維持できず、いずれは相関関係に戻らざるを得ません。

140528株式と債券の相関のイメージ

そこで、短期金融資産と日本株式のポートフォリオに、日本債券を加え、短期金融資産34%、日本株33%、日本債券33%の資産配分で、ポートフォリオを作成すると、この場合の期待リターンは期待リターンは2.6%に下がりますが、リスク(標準偏差)が6.9%に抑えられます。
期待リターンは、1.0%下がりましたが、リスクは3.6%も下がりました。
短期金融資産と日本株式のポートフォリオでは、最悪の場合、-17.0%の損失が出ますが、そこに日本債券を加えた当該ポートフォリオは、最悪ケースで-11.2%の損失に下がります。
(当該数値は、私が保有しているイボットソンアソシエイションジャパン社のFP PoPSで試算しています)

このように、資産配分を変えることで、期待リターンと、リスクが変化します。
株式だけに投資されている方は、債券への投資をお考えください。


FP学会会員
独立系顧問料制ファイナンシャル・アドバイザー
オフィス マイ エフ・ピー 代表 吉野 充巨

FPプラス投資助言で人生設計から資産形成まで一貫してサポート
保険や投資信託を販売しないファイナンシャル・プランニングの専門家。
あなたのセカンドライフ・プランに適した期待リターンとリスク許容度で資産配分とポートフォリオ構築をあなたに適した口座の開設から銘柄選定までサポートします。

【保有資格】
ファイナンシャル・プランナー:日本FP協会認定CFP®
日本証券アナリスト協会認定 プライマリー プライベート・バンカー

『このコラムは、投資判断の参考となります情報の提供を目的としたものであり、有価証券の取引その他の取引の勧誘を目的としたものではありません。
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