「わかったわね。じゃあよろしくね。まかせたわよ!」
部下やスタッフは、まかせて、そして、まかされることにより経験値が増えて成長します。
もう少し細かく言うと、店長の「基準」によってまかされることにより「求められるレベル」に成長するのです。
しかし、部下やスタッフの主体性を重んじるが為に、この「基準」を横に置いて、ただ単にまかせる店長がたくさんいます。もちろん、まかされるわけですから、部下は主体性を持ってどんどん仕事をして行くことでしょう。ところが、あらかじめ「基準合わせ」をしておかないと、部下にとっては、がんばった結果が評価されないという、悲しい事態になってしまうことが多々あるのです。
もしも、部下が「店長が決めた基準以上」の成果を上げたのならば、それは評価されるでしょう。しかし、部下やスタッフは、店長ほどの経験や知識はありません。店長とは同じではないのです。秘めた能力は同じか、もしかしたら店長以上のものがあるかも知れません。しかし、今はそれが顕在化はしていないのです。何も指示せずに「店長基準」を満たしてくれるわけではないのです。
繰り返します。店長は、部下やスタッフが、「何もせず」に「自分と同じ基準で成果を上げられる」とは思ってはいけません。それは、あまりにも無責任な行為なのです。それは、「まかせる」、「権限委譲する」という高いレベルでの仕事ではありません。仕事を任せるには、何よりも先に「基準合わせ」をしなくてはならないのです。
合わせなくてはならない基準は、4つあります。
1)質・・・精度、仕上がり
2)量・・・大きさ、数、量の達成度
3)時間・・・実施期間、デッドライン、中間報告のタイミング
4)コスト・・・費用
5)方法・・・戦略、戦術、リソース活用、プロセス
1)~4)については、店長として具体的かつ納得できる目標値を合意しておかなくてはなりません。
5)の方法については、先に指示するよりも部下やスタッフが自分で考えることも重要です。細かく指示すれば良いというものではありません。
多くの店長は、この詳細な基準合わせをないがしろにして、部下やスタッフに仕事を指示してしまいます。そして、こんな事を考えます。
「そんなことは確認しなくてもわかっているだろ?」
「そんなことも確認しなくてはいけないのか?」
「そんなこといちいち確認してられない!」
「それくらい自分で考えろ!」
もしも、あなたが部下やスタッフに仕事を任せるときに、こんな事を考えていたのなら・・・
あなたは店長として「責任ある行動」をとっているとは言えません。無責任です。
もしも、過去の状況を見てこの部下ならば充分に自分の基準通りに出来ると思っていても、もう一度「確認」をする事が、部下にとっても安心して仕事を進められる力強い後押しとなるのです。
さあ、もう一度部下に確認しましょう。
「ところで、どんな風にこの仕事を進めようと思っていますか?」
「時間とコストと達成度はどれくらいを見積もっていますか?」
この二つの質問にかかる時間は、ほんの7秒くらいですよ!ね!
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