「店長は、ピーク時に先頭に立って店舗をコントロールし、スタッフを効率よく効果的に動かす指揮官であるべきだ!」
さて、昨日のブログ(ひとを使うな)で登場した新人店長は、以前から上司にこのように指導されていたそうです。この上司の教えは、全くもって正しいですよね。店長とはこうあるべきだ!と正しいことを言っておられます。これは「正論」です。しかし、その結果、そう教えられて、そうしている店長の店のスタッフは、主体性の無い指示待ち族になってしまいました。
あれ?正論なのになぜこのようなことになってしまうのでしょうか?
「正論」とは、いわゆる「べき論」です。~であるべき、~するべき、と言う望ましい姿を求めての意見です。ですので、間違いでは無いのです。しかし、間違いが無いとは「360度どこから見ても完璧に正しい」と言う意味ではありません。見る角度や立場が違ったら「正しく」ても、「正しく無い」のです。
昨日のブログのテーマで言うと「店をスムーズにまわす」のと「スタッフの主体性を育てる」の2点について両方とも満たす「正論」を私はお話ししていません。「店をスムーズにまわす」には、店長が先頭に立ち、指示をしてスタッフを効果的に使うことでしょう。これがそれについての正論です。これは私の「昨日のテーマでの」意見ではありません。しかしもうひとつの「スタッフの主体性を育てる」には、細かいことも自分達で決めて行くことで指示が無くても動けるようにしよう、と言うのは、私の昨日のテーマとしての意見ですので、これはある意味で「正論」となります。
このように、「正論」は言っている方は自分の意見に絶対の自信を持っているのでなかなか譲れません。しかし、どちらも正しい意見なのです。そう考えると一番良いのは、両方を満たすための第3の案を出すことなのかも知れませんね。(これはまた別の機会にお話ししますね)
実際の現場では、昨日のテーマでは「普段は主体性を持って細かいことも自分達で決めて行動するが、ピーク状態では指揮官が全体をコントロールし、リスクが大きいところにつて的確にフォローアップする」ように動くことがいいのですから、きっとそうしています。
しかし、誰かに説明しようとすると「単純化」して「極端化」した方が伝わりやすいので、どちらか一方の話が強調されるのです。ま、正論ってそういう「実際はありえないんだけれど、誰もが反論できない意見」という性質が強いと言うことです。
なので、今日のまとめですが、
正論は、説明も主張もしやすいのですが、あまり使いすぎると、相手も自分も多面的に理解し判断することを阻害してしまいますので、ほどほどにしましょうね。特に、若手の間は、色々な視点を取り入れて経験し自分のステージを高めていくことが大切です。あまり頑固すぎないようにしていきましょう。
まあ、もしもあなたが、もうどうしようも無い頑固ジジイバアアになっていたらもう仕方がありませんので、そのまま正論を主張し続けていて下さい。それもまた、あなたなのですからね~
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