「まったく!うちの社員は、誰もチャレンジ精神というものが無い!」
ある社長がこんな風にぼやかれていました。
多くの経営者や経営幹部は、自分がチャレンジに次ぐチャレンジの結果、今の地位を得ていることを自覚しています。たくさんの努力と困難に対して果敢に挑戦をし、それに勝利してきたから今の自分があるのです。しかし、自分の部下達はと言うと、失敗を恐れ、安全策ばかり行い、チャレンジをしない・・・・全く今の奴らはなんてぬるま湯に浸かった奴らなんだ!そう言う声をよく聴きます・
でも、彼らには共通して気がついていないことがあります。それは、その原因を作っているのは他ならぬ自分であると言うことを、です。私は、こういうぼやきを聞かされたときに必ずお聴きすることがあります。それは、
「なぜ、彼らを全面的に信頼して、任せようとしないのですか?」
すると、ほぼ全員同じ答えが返ってきます・
「信頼とは、実績に基づいて勝ち取るものだ。彼らがチャレンジをして、成果を上げれば信頼はいくらでも勝ち取ることが出来る。何もしていない、何も動かない彼らを信頼は出来ない。」
経営者や幹部は、この点で大きな思い違いをしています。実績・成果と信頼・期待では、実績・成果が先であるというのです。これって本当はおかしいことなのです。最初から実績がある人なんて一人もいません。誰もがゼロから始まるのです。ビジネスの世界には「実戦練習」はありません。シミュレーションやロールプレイングやトレーニングはありますが、これはあくまでも架空のシュツエーションでのこと、実戦ではありません。挑戦でも無いのです。
ちょっと誤解をしてしまう表現をしたかも知れません。もう少し詳しく言うと、ビジネスの世界には「実戦練習」は無いのでは無く、「実戦練習」をさせる風土がない会社が多い、と言うことです。例えば、プロ野球ならば、練習に練習を重ね、二軍の試合やオープン戦でテストをされます。そこで良い結果が出れば、晴れて一軍に昇格し、試合に臨むことが出来ます。ビジネスの世界では、二軍の試合などはありません。全てが一軍の大切な試合です。ならば、この一軍の試合の中でテストをするしかないのです。その時に幹部に必要な気持ちは、信頼と期待なのでは無いんでしょうか?
先に信頼と期待があるから挑戦出来るのではないのでしょうか?(もう少しこだわりを持って細かく言うと「信用と期待」なのですが、これはまたの機会にお話ししましょう)
部下がチャレンジしないのは、「チャレンジしたくなるような上司からの信頼と期待を感じないから」なのです。もちろん、信頼と期待には、責任も伴います。上手く行かなかった時に、またチャレンジする気持ちにさせるのは、何度でもチャレンジしたくなると言うような「安心感」があるからです。
「甘い」そう言う方もおられるでしょう。失敗しても、またチャレンジ出来る安心感なんてあれば、かえって真剣に取り組まない。遊びじゃあ無いんだ仕事は!きっとそう言われるでしょう。(かなり言われました(笑))
言いたければずっと言っていて下さい。きっと部下はじっとしたままで、チャレンジせず、成長せず、成果も出せず、あなたもイライラしたままずっと時を過ごすことでしょう。
部下をその気にさせて、動かすには、まずあなたが何をしなくてはいけないのか?よ~く考えてみましょう!!
「相手軸!相手軸!」
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