巨額貿易赤字が続くと為替はどうなる - 独立開業全般 - 専門家プロファイル

中山おさひろ
東京都
起業コンサルタント

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対象:独立開業

尾崎 友俐
尾崎 友俐
(経営コンサルタント)

閲覧数順 2024年12月08日更新

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巨額貿易赤字が続くと為替はどうなる

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 財務省が発表した、7月の貿易統計速報には驚きました。貿易の輸出から輸入を差し引いた貿易収支が、1兆239億円もの赤字になっていました。昨年7月と比べて93.7%も赤字額が増えています。わが国の貿易赤字は13カ月連続です。7月の赤字額としては、貿易統計を取り始めて過去最高のおまけまでついています。

 3本の矢のアベノミクスでは、異次元の金融緩和を行うことにより、円高を是正して円安に誘導することでした。円安にすることで、わが国の大手輸出産業の売上げが上がり、日本経済に活力が甦るといった展開を考えていたはずです。ところが、輸出産業のほとんどは海外に生産拠点を移していて、円安になっても輸出は増えません。

 逆に国民生活は、食料品やエネルギーなど輸入物価の上昇によって苦しくなっています。確かに、アベノミクスの金融と財政による景気刺激によって、雇用が改善され、景気も上向いています。ただ、円安による貿易収支の赤字拡大は、大変な予測違いを起こしています。円安によってもたらされる、負の影響が気になります。

 自信満々に日本経済の建て直しを目指したアベノミクスは、わが国の経済実態の認識しないまま、突き進んでいたのか心配になります。この後には、3本目の矢の成長戦略が試されることになります。現状では、「健康長寿社会から創造される成長産業」や「女性が輝く日本」、「全員参加の成長戦略」などでは、言葉遊びに終わりそうです。

 起業にとっては、以前は円高による輸入ビジネスが大きな利益を上げてきましたが、今後ドル円で100円近辺ですと輸出ビジネスにチャンスが広がります。飲食店は食材の値上げで厳しいですが、増え続けるアジアからの観光客相手のビジネスは期待できそうです。今から振り返りますと、円高は小企業や日本国民にとって、何も悪いことではなかったです。

【一言】
 やっと日本経済は上向いていますが、この好景気を生んだのは金融緩和による円安ではなく、昔ながらの財政出動が大きいようです。この調子なら、意外と早く財政破綻に陥るかも知れません。小泉内閣も最初は華々しく、最後は靖国問題で周辺国との緊張ばかりに振り回されました。弟分の安倍内閣は、最初から周辺国との緊張関係ばかりに終始しそうな感じです。

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