- 藤 孝憲
- FPオフィス ベストライフ 代表
- 埼玉県
- ファイナンシャルプランナー
対象:住宅資金・住宅ローン
- 伊藤 誠
- (ファイナンシャルプランナー)
- 伊藤 誠
- (ファイナンシャルプランナー)
住宅を購入する時に直面する住宅ローンの審査。ご相談内容の多いものをご紹介しておきます。
1 住宅ローンの審査のしくみは?
住宅ローンの借りる際、必ず審査があります。審査には2段階あり、仮審査から本審査へと進みます。
(1) 仮審査
仮 審査の中心は借入能力があるかどうかの判断です。完済時は何歳か、勤務状況はどうか、年収に対する返済額の割合が基準内か どうかなど、です。仮審査の内容は金融機関ごとに異なります。仮審査申込時に、住宅販売会社の営業の方が、本審査が通るかどうかの可能性について、経験則 で教えてくれるかもしれませんが、その通りになるとは限りません。
(2) 本審査
本審査の中心は不動産の価値の調査です。購入予定の不動産の担保価値を調査し、実際に貸すかどうかの判断をします。提携ローン以外を利用した場合、1ヵ月~2ヵ月かかる場合があります。
2 不承認の場合、理由は教えてくれるの?
住宅ローンの審査は本審査で本格的に行います。万一審査が不承認となった場合、その理由が分かれば改善できるのですが、一般的には教えてもらえません。審査の内容は金融機関によって異なり、複数項目を確認する総合的判断で 審査が行われています。もし、審査内容を開示し、ある金融機関の審査内容が他よりもハードルが低いと、ローンを返せない人が集まりやすくなり、金融機関の経営に大きな影響を与えるかもしれません。金融機関の担当者がなんとなく教えてくれるケースはあるかもしれませんが、はっきりしないケースもあります。
しかし、国土交通省が毎年実施している『民間住宅ローンの実態に関する調査報告書』に金融機関の審査状況が発表されていますので、参考になります。平成24年10月~12月に調査された内容を確認しておきたいと思います。
「住宅ローン スコアリング方式」
スコアリング方式とは、申込者のデータにより審査項目(年収、返済負担率等)毎に点数を付け、その合計点によって融資するか否か等を決める方式をいいます。 つまり、審査を機械的に行うことにより、平等な審査を実現できる方式です。そして、このスコアリング方式を実施しているかどうかのアンケート結果が次のと おりです。
・スコアリング方式を行っていない 61.7%
・スコアリング方式を一部行っている 24.3%
・スコアリング方式を行っている 14.1%
スコアリング方式を行っていないということは、総合的に、個々の案件ごとに判断している可能性が高く、結果からもわかるように、85%は総合的な判断を組み入れています。
「住宅ローン審査に関するアンケート(回答数)」
1238行が参加しているアンケートですので、参考になるかと思います。次の結果をご覧ください。
「住宅ローン審査に関するアンケート結果」
完済時年齢、借入時年齢、返済負担率、勤続年数、年収、担保評価、健康状態、融資可能額は9割を超える金融機関が考慮しています。また、カー ドローン等の他の債務の状況や返済履歴も9割近い金融機関が考慮しています。現在の借り入れ状況はもちろん、借りていなくても借入枠(カード)があること が審査の対象になります。なお、個人の信用情報は登録されており、問い合わせることで確認することができます。
・全国銀行個人信用情報センター:銀行、信用金庫、農協など
・(株)日本信用情報機関(JICC):クレジットカード会社、保証会社など
・(株)シー・アイ・シー(CIC):クレジットカード会社、信販会社、消費者金融、携帯電話会社など
クレジットカードはもちろん、携帯電話の支払情報も登録されていますので、金額の大小に関係なく気をつけておく必要があります。なお、情報項目や登録期間は種類によって異なりますので、各サイトをご覧ください。
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