この資金の出所は高知県出身の企業経営者。自身が起業したとき資金調達でたいへん苦労して、新たに起業する人に役立てばと言うことで原資の1億円を寄付しています。日本経済新聞によりますと、この人は整水器メーカー 日本トリム社長の森沢紳勝さんのようです。
こうちビジネスチャレンジは、応募者を高知出身者に限定していません。これから起業を目指す人の場合は、1年以内に高知県内で法人を設立することが条件です。創業後10年以内の場合は、県内に本店または支店を置く法人。また、既存の企業でも、新規事業として県内で開業する人も含まれます。
応募ビジネスの審査方法は、事業計画を森沢社長や公認会計士、地元経営者など8人で審査して、最大1000万円までの支援額を決めます。海外市場の開発を計画する人には、最高700万円を助成する制度もあるようです。資金面での支援ばかりでなく、県外からの起業家には施設を提供することも考えています。
高知県がこんなに起業家を優遇する背景には、全国で最も低い製造品出荷額があります。4年連続で全国最下位を記録していて、起業、中でも製品製造による起業に対しては、並々ならぬ意欲があります。その上、雇用の有効求人倍率も低いところから、新たな起業を起爆剤に考えています。
【一言】
起業による地域経済への活性化が注目を集めています。個人や既存企業の消費は限られていますが、起業の場合は初期投資額がそのまま市場に流れます。しかも、ビジネスが起動に乗りますと、新たな需給を生み、地域の雇用にも大きく貢献します。起業家は胸を張って仕事をしましょう。今、日本経済は起業を必要としていますから。
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