いい素材やいい建材は普及しないから - 建築プロデュース - 専門家プロファイル

松岡 在丸
松岡在丸とハウジング・ワールド 
東京都
建築プロデューサー

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対象:住宅設計・構造

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いい素材やいい建材は普及しないから

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こだわるユーザーからすれば、いい素材、いい建材で家を建てたいと思うのは当たり前のこと。

デザインももちろんですが、例えば化学物質を使わないものや副次的な機能性を持つものなどは、特に健康面や精神面を重要視する場合には、そのような素材や建材を見つけるのは簡単ではありません。

良いものなのになぜ普及しないのでしょうか。


良いものは大量生産が難しい

当然のことながら、安いものというのは原材料や生産コストが掛からないというだけでなく、大量生産と大量販売によってしっかりと利益モデルが出来ている、という前提があります。

もし大手ハウスメーカーが採用すれば、簡単に大量生産に結び付きます。

仮に、優秀な科学者が素晴らしい建材を生み出したとしましょう。

でも、それが大手ハウスメーカーの建材部の人間でないとすれば、その素晴らしい建材が一般に広まることはありません。

ハウスメーカー自体が素材・建材メーカーの子会社だったり、他の大手との提携によって建材が一意的に決められたりしているので、新しいマイナーなものを簡単に用いることはできないのです。

素晴らしい素材だったとしても、これではいつまでたっても大量生産はできません。


大量に売れないものに営業コストは掛けられない

大量に売れて利益ベースになるということが試算できないものだとすれば、どんなに素晴らしい性能・機能を持っている建材も自分のところまで情報が届きません。

私たちが目にするプロダクトというのは、どんな分野であっても、宣伝のおかげで知るものです。クチコミだったとしても、誰かが宣伝を見て知ったもの。

ということは、素晴らしい建材でも宣伝されていなければヒットはしません。

逆の言い方をすれば、素晴らしい建材は世の中に埋もれているということです。


良いものを見い出したいなら、「効果」という観点で素材を探せ

ところが最近では、インターネットの普及によって様々な情報検索が可能になりました。

つまり、埋もれていた情報でも、インターネットで掘り出すことがいとも簡単にできるようになったのです。

検索によって見つける方法は、求める効果をキーワードとして検索することです。

例えば、「室内空気」「きれい」「壁紙」というキーワードを列挙して検索すると、大手住宅メーカーでは使われないような種類の壁紙を見つけることが出来たりします。


特殊な素材や建材を使いたい家づくりなら

工務店や住宅メーカーでの家づくりでは、ほとんどの建材が契約で決まっていますので、選択肢は限られます。

もしもこだわりを持って建材や素材もしっかりと選びたいと思うのであれば、建築プロデューサーや設計士のようなプロフェッショナルに相談して、対応してくれる建築会社を集めてもらうことができます。

知られていない材料も、使いこなせる大工さんはたくさんいますし、素材メーカーもそのような建築業者を探し求めています。

家づくりは、必ずしも住宅展示場から始める必要はない、ということですね。

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