介護のデイサービスにも時代の波が - 独立開業全般 - 専門家プロファイル

中山おさひろ
東京都
起業コンサルタント

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対象:独立開業

尾崎 友俐
尾崎 友俐
(経営コンサルタント)

閲覧数順 2024年12月08日更新

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介護のデイサービスにも時代の波が

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 現在、起業の中で最も時流に乗った堅実な起業と言いますと、やはり介護分野での起業と言うことになります。65歳以上の高齢者が年々増加するわが国では、介護分野は利用者が不足して悩むことがありません。これから、戦後生まれの団塊世代が続々と高齢に達しますから、ビジネスとしては安泰といえます。

 問題は、ますます増加が見込まれる高齢者に対し、介護保険の資金や国の予算など資金が追いつくかが問題になります。デイサービスでの開業を目指す人には厭な情報かも知れませんが、来年あたりからは介護を受けるために症状の軽度な、要支援1・2と言った人のデイサービスは制限される可能性が高まっています。

 介護保険料は、40歳を過ぎますと社会保険料と一緒に徴収されています。この保険料と国・自治体からの税収とを財源に公的介護制度が運営されています。現在、人口構成の高齢化が進んでいるところから、介護制度を維持するための財源不足が心配され、デイサービスにも影響が出そうな気配です。

 公的介護を必要とする人は医師の判定を受ける必要があり、最も軽度の要支援1、2から、症状の重さによって要介護1から5までの7段階に区分されています。今、進められているのは、要支援1、2といった軽度の人のデイサービス利用が、打ち切られる可能性が出てきています。

 介護ビジネスで起業を目指す人にとって、デイサービスは入口にあたるビジネスです。初期投資額も読みやすいですし、利用者に合わせて収入も計算できます。何より、支払い先が国と言うことで、取りっぱぐれのないビジネスなどと、比喩する人もいるくらいしっかりしています。

 問題なのは国の制度ですから、財源によっていきなり制度変更があることです。介護で長年ビジネスをしている人は、先を読んで所内の運営を組み立てています。初めて起業する人には、このような芸当ができないことがつらいところです。それと、デイサービスも今後は安定したビジネスとは言えなくなる可能性が出てきます。

【一言】
 これまでは、拡大する一方だった介護ビジネスですが、利用者数の増加に伴い徐々に縮小する段階に入っているようです。ビジネスとしては、成長期から成熟期に移行する段階です。介護制度が導入されて13年目ですから、少し早いような気もしますが、それほどわが国の高齢化の速度が速いことになります。公的制度が縮小に向かいますと、民間の新たなビジネス誕生のときでもあります。

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