- 志田 茂
- 志田茂建築設計事務所 代表
- 東京都
- 建築家
対象:リフォーム・増改築
- 木下 泰徳
- (アップライフデザイナー)
- 溝部 公寛
- (建築家)
「こういう設計家の先生に裏のアパートもちゃんと設計してもらえばよかったのに」
「誰も住まなくなった実家の建物を改修しそこから収入が得られるようにしたい」
というご相談が以前ありました。ご実家の家の裏にはその方のアパートもありました。
その方は、私が作った改修案を持ってアパートの管理を頼んでいる不動産屋さんと打合せをしました。下記は、不動産屋さんとの話の内容を送っていただいたメールの一部です。
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彼(不動産屋さん)は
「こういう設計家の先生に裏のアパートもちゃんと設計してもらえばよかったのに」
と残念がっていました。
(その方のお父様は)大工さんの口車に乗せられ
「トイレと風呂が別ならそれでよし」
といった安易な考えで(裏のアパートを)建ててしまったのではないか・・
と言っていました。
洗面室に便器がムキだしであっても、センスのよい設計なら
若い人はそれも おしゃれ と思うそうです。
プランについては、
「月額23万~25万円くらいで貸せると思います。リフォーム代がかなり高額になるでしょうが、投資という点から見れば素晴らしい利回りですね!」
とのこと。
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既存の家のプラン ↓
改修案 ↓
私は、その家を2住戸の賃貸にする事を提案しました。
家を壊して駐車場にするか、ちょっとリフォームして一時貸し用の貸家にするか、
と考えていたその方はとても気に入ってくださいました。
実家なのに「いい思い出なんかない」と言われたのですが、プランをご覧になって
「こんなふうになるなら私が住みたい!」
そう言われました。
残念ながら実現しませんでしたが、「賃貸再生」という意味において、希望を感じる事のできた仕事でした。
それは、私の作ったプランを見て不動産屋さんが
「こんなものだったら借り手がつくし、投資としてもいい利回りになる」
と言った事です。
普段、部屋の斡旋と管理している町場の不動産屋さんだって、いいプランを作れば
「これはいい」と、分かってくれるという事が、とてもうれしくなりました。
そしてもう一つ、、相談者の方が 「私が住みたい!」 と言われた事。
相談者の方、つまり「大家さん」も「不動産屋さん」も
『これは住みたくなりそうだ』
というものを、ちゃんとわかってくれるんですね。
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古くなって苦戦している賃貸はたくさんあります。
リノベーションによって 自分らしい暮しにこだわる人達をひきつけます。
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