- 八納 啓造
- 株式会社G proportion アーキテクツ 代表取締役
- 建築家
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対象:新築工事・施工
当社の基本的な断熱性能に対する考え方について
10年前から、北欧やカナダの住宅づくりの研究をしてきた工務店さんと組んで、エコ住宅の研究と実践をしてきました。
東日本大震災以降、日本だけでなくEUをはじめとした先進国でも、さらにエコについての関心が高まり、一気に加速しはじめました。
2013年1月にドイツにエコ建築の視察に行った時に、「家の断熱性能の考え方がEUと日本では全く違う」と実感しました。
例えば、断熱性能を表す数値で「熱損失係数Q値」というものがあります。シンプルにいえば、数字が大きくなればなるほど熱の損失が大きくなる数値です。
このQ値ですが、太平洋側の地域は地域Ⅳというエリアになります。
※分布の詳細はこちらをご覧ください
((財)建築環境・省エネルギー機構 (IBEC)のHPより)
大きく違うヨーロッパのQ値
次世代省エネ基準でみるとQ=2.7になります。しかし、図から見ても分かるように、ヨーロッパなどでは、2.0を下回っています。しかも、これがヨーロッパでは基準として使っている数字で守らなければいけません。それに対して、日本の次世代省エネ基準は、2016年から基準になることからみてもかなり遅れを取っている事が分かります。
私たちは「ヨーロッパなどの世界基準」を意図して断熱性能などを設定しています。また、今後ともQ値計算を詳細に設計時の組み込みながら、Q値=1.0〜2.0程度の断熱計画を行っていく予定です。
次回以降にその具体的な考え方をお伝えしましょう。
このコラムの執筆専門家
- 八納 啓造
- (建築家)
- 株式会社G proportion アーキテクツ 代表取締役
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