
- 大長 伸吉
- ランガルハウス株式会社 代表取締役 アパート経営アドバイザー
- 東京都
- 不動産投資アドバイザー
地方に賃貸物件を所有しているオーナーさんが、今は退去連絡が怖いとのお話しを聞きました。
その街の中でも立地はさほど悪くはなく、建物も掃除をしっかりとして、退去後にも、エアコンを交換し一部家具なども置き、競合と比べてやや良いといえるレベルとのことでした。
この物件を満室にすることは簡単ではなく、半年、1年と空室になったこともあり、今では家賃は3万円ほどとのこと。
空室が多い地域にて、賃貸経営をすることはかなり難しいものがあります。
また、家賃が3万円台と低くなってしまうことも経営を圧迫する要因です。
まず人口の減少問題に対しては一人の力で何とかなるものではなく、総務省の日本の人口予測を見ても明るい兆しがなく、さらに個別の地域で見ると、出生問題だけでなく、「街に来る人よりも、街から出て行く人が多いこと」社会的な流出が顕著に現れている地域が大半です。
僅かに、沖縄や東京などが現在としばらく検討を見せるレベルです。
家賃について、『家賃相場』が大きな力を持っており、これまた一人の大家がこれを動かせるものではなく、相場ではない特別なターゲットに向けて特別な賃貸経営をしなければいけなく、これもまた一般の人が容易に出来ることではありません。
他の地域と同様にこの地域でも、敷金礼金についてももらえる機会が少なくなり、1ルームのクリーニング代3万円を事前にいただくだけのケースもあります。
家賃が3万だとエアコンを交換するにしても1か月分以上の出費で、部屋のクリーニング代が出なくなることも。
この方も早くこの場所から抜け出したい、売り抜けそうと考えています。
ここで面白いコメントは、この地域でも地主さんはまだまだ落ち着いて経営をしているとのこと。
その理由を考えてみると地主さんは土地を所有しているために、当初の費用は建物代だけのため、もともとの借入が少ないことが幸いしているようです。
人口減、家賃相場低下、ライバルが地主さんとのことを踏まえて、土地と建物を購入して始めようとするサラリーマン大家さんは十分意注意をしたほうがよいと思います。
この方は、幸いにも良い商談ができそうだとのことでこのお話しをさせていただきました。
そんな中でも、東京では社会的な人口流入や、家賃相場も日本の中でも優位に有りますので、小さいながらでもサラリーマン大家さんがまだはじめられる地域ですし、20数年経過して、ローンを完済し、東京の地主さんとしての立場で、アパート経営をすることが出来れば、上記の地方での経営とは異なる道を歩めることと思います。
ですので、少なくとも地方で始める前には、一度東京ではじめることを比較検討した方がよいと思います。
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