借金も相続財産になる? ~3つの相続方法の話~

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公開日時
2011/02/04 16:21

相続財産の中には、被相続人名義の土地や建物・預貯金といったプラスの財産のみならず、被相続人名義の借金や未払金といったマイナスの財産も含まれます。

従いまして、被相続人の全財産を引き継ぐということは、被相続人の借金もそのまま引き継ぐということです。これを「単純承認」といい、特別な手続きを行わない限り、この形での相続となります。

被相続人の財産に明らかに借金の方が多い場合等、または、借金がどれくらいあるかが分からない場合等には、その財産を受け継ぐ権利(相続権)を放棄したり(「相続放棄」)、または被相続人の財産のプラスの範囲内だけ借金等のマイナスの財産を引き継ぐ、要するに、負の財産が多かった場合にはマイナスの相続はしない「限定承認」といった方法があります。

いずれも、被相続人の相続開始を知った日から3ヶ月以内に、家庭裁判所において手続きをしなくてはなりません。

「相続放棄」は自分ひとりで手続きをすることができますが、「限定承認」は相続人全員の同意が必要です。

いずれの選択をするにしろ、「単純承認」以外には、原則として3ヶ月以内に家庭裁判所での手続きが必要ですので、事業を営んでいた親が多額の負債を残して亡くなった場合など、注意が必要です。

このコラムの執筆専門家

(東京都 / 税理士)

フジ相続税理士法人/株式会社フジ総合鑑定 税理士

不動産鑑定士と協働。不動産に強い相続専門の税理士です。

フジ相続税理士法人は、名前の通り「相続」に特化した専門事務所です。税理士だけでなく、不動産鑑定士・司法書士による相続・不動産問題の独立系コンサルティンググループですので、相続・不動産全般のお悩みに対応しています。どうぞお気軽にご相談下さい。

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