齋藤 進一(建築家)- コラム「高齢者・障がい者住宅に適した暖房は?」 - 専門家プロファイル

齋藤 進一
子育て住宅から高齢者・障がい・車椅子住宅までやすらぎの空間を

齋藤 進一

サイトウ シンイチ
( 埼玉県 / 建築家 )
やすらぎ介護福祉設計 代表
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高齢者・障がい者住宅に適した暖房は?

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安心住まいのキーポイント 2012-11-19 16:34

お年寄りや障がいをお持ちの方にとって、冬の住環境は重要なテーマだと思います。

温度差による健康被害(ヒートショック)はその例で、住宅事故の上位を占めています。

 

暖房器具の選定で一般的にはエアコンが使われますが、空気を循環させて暖める手法はお年寄りや小さなお子様が居られるご家庭では不向きです。

私自身も数年前からオイルヒーター(輻射暖房)を導入しました。

実験に関するブログ記事↓

http://ameblo.jp/yasuragi-kaigo/entry-11398725728.html

 

2012/11/19の外気温 8.9度に対し、部屋の各所をこの機器で測定したところ

http://profile.ne.jp/w/c-84090/

 

デロンギ・オイルヒーター1500w全開で約20坪の3LDKマンションの平均温度24度 湿度52%(温度計測定)

(以下レーザーポイント測定器による)

LD  天井面23.8度 床面21.8度

キッチン 天井面23.6度 床面22.5度

洗面脱衣室 天井面24.8度 床面22.3度

UB内 天井面23.9度 床面20.9度

トイレ 天井面23.9度 床面21.8度

廊下 天井面26.6度 床面23.7度

和室  天井面24.4度 床面22.9度

洋室1 天井面21.8度 床面21.8度

洋室2 天井面25.9度 床面23.1度

という測定値になりました。壁体面での温度高低差5.7度は家全体として優秀な数値だと思います。

(どの部屋も気温でいうと24度前後)

 

洋室2に近い廊下に設置しているので、その場所付近は温度が高くなるのは当然ですが、その他の場所でも他の暖房機器を使用することなく輻射暖房効果が出ていることが分かります。

空気を暖めるというより壁面が温度を持つので、エアコンなどの乾燥した空気がなくホコリも舞い上がらず快適です。

 

家中を軽装で過せ、温度差も少なく快適に居られることを自身で体感することにより、お客様のリフォーム・新築時にアドバイスできることが強みですね(^^)

 

この数値は平面(平屋)であることが前提になり、吹き抜けがあったり階段があったりすると、熱は上階に上がってしまうので、遮断する工夫が必要になります。

また断熱性や気密性がないと効果が薄れますので、福祉住環境を整えたいかたは是非ご相談ください!

各室の温度差や隙間風の状態、部屋の配置などを加味した上での計画になります。

気になる電気代 実験後またレポートいたしますv

 

 

 

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