上津原 章
ウエツハラ アキラグループ
己の損得を越える ~松下幸之助から学んだこと~
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20日の水曜日に、松下政経塾の塾頭もされた上甲晃(じょうこう あきら)氏の講演を山口商工会議所でお聞きしました。
松下政経塾では、野田佳彦元首相、中田宏元衆議院議員、河内山哲朗元柳井市長など、多くの名だたる政治家を輩出しています。
お話の中で特に印象的だったのは、
「己の損得を超える。」
です。上甲氏は志ネットワークを起業して19年余りになりますが、実は松下電器を退職する時にすごく悩んだと言います。55歳以降で退職すれば、
「健康保険組合に一生涯加入できる。」
「退職金の1/2を預ければ、毎年10%(当時)の利子が付く。」
といった福利厚生の恩典があったとのことです。加えて、
「退職後に失業手当をもらったら、生活の安定になる。」
と会社の同期生に言われたそうです。私が同じ立場だったら、退職時期を遅らせて少しでも安定を望んでいたでしょう。それでも起業に踏み切ったのは、
「条件がそろったらやるという人は、ずっとやらない。決断が条件をそろえる。」
という元塾生の中田宏氏の一言だったといいます。その一言によって、54歳6カ月で松下電器を退職することになります。
ファイナンシャルプランナーの仕事のありかたについて考える
「己の損得を超える。」
という言葉が重たく感じられ、私の仕事の姿勢が損得に振り回されていないかと大変反省しました。私たちの仕事に対する評価は、お客様の人生が以前より充実しているかどうかで決まります。例えば、かなわないと思っていた夢がかなう、不安が解消されてご家族が円満になるといったことです。経済的な損得は大事ではありますが、あくまでもお客様の人生の一手段にすぎません。
経済的損得を抜きにして、私心なく、家族のためや世の中のためにやってみたいことがあれば、そのやってみたいことをかなえるために、何としても知恵を巡らせるのがあるべき姿ではないかと感じます。たとえ結果がどうであれ、経験値は身に付くのでしょう。
己の損得を超えるお客様を、まずは1000人を目標に作っていきたいと思います。
皆様、応援してください。
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