小木野 貴光
オギノ タカミツ心に効く庭のデザイン―2
-
音」も心地よい「刺激」です。葉が風になびいた時の葉摺りの音、滝や沢の水の流れ落ちる音。水の流れる音の傍に、連れていくと、今まで反応しなかった方が、ぴくっと体を動かし、音に耳を傾けます。水の流れを眺めているも、嬉しいもので、感覚に訴えかける「刺激」となります。
冬の庭はどうしても寂しい季節。「常緑」の植栽がある事で、冬でも緑の葉をつけ、心に「安心感」をもたらします。「実をつける植栽」は、実を収穫する「楽しみ」が有り、時には鳥がよって来たりします。鳥や池の魚など、動く生き物も眺めて飽きない、「変化」です。
この様に「色」が付き、「香り」がたち、「実」が付き、「音」が囁き、「動く」モノが有る、5感で感じる「コト・モノ」で庭を飾る事で、入居者や家族の心を満たす、手助けとなります。
もう一つ、入居者の心に効く庭は、スタッフにも潤いをもたらします。心に余裕の出来た介護スタッフたちは、これまで以上に、気持ちを込めて入居者さんに接する事が出来、入居者と、そして家族の満足度の向上につながる事でしょう。
(高齢者住宅新聞 庭で入居者満足度向上 第2回コラム より 小木野貴光 著)
小木野貴光アトリエ一級建築士事務所
「庭のデザイン」のコラム
和モダン庭園(2014/11/30 20:11)
庭のデザイン(2014/08/20 19:08)
庭のデザイン(2014/07/20 21:07)
安曇野ちひろ美術館のランドスケープ(2011/10/24 08:10)
グリーンカーテンの朝顔(2011/08/13 17:08)