大澤 眞知子(カナダ留学・クリティカルシンキング専門家)- コラム「カナダ高校留学- 留学先学区・高校の成績データ分析(州試験の結果)」 - 専門家プロファイル

大澤 眞知子
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カナダ高校留学- 留学先学区・高校の成績データ分析(州試験の結果)

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留学 大学・高校正規留学 2021-07-07 10:34

9月の新学期から何とか少しだけ普通に戻りそうなカナダの学校です。 

望郷の念に耐えきれず、2回めのワクチン接種を待てずに日本に帰国した留学生のみなさんも多いことと思います。

カナダ・日本とでバラバラの接種になった場合には、証明に際して余分な手続きも必要になるようですので情報に気をつけておいて下さい。

カナダでは、18歳以上の2回め予約が開始しました。

大学留学生が待ちわびていた2回目。 これで安心して夏休み帰国出来るかな。


今日は日本の高校生がエージェントに送られて来る高校のお話。

なんで、今このカナダに未成年がやって来るんだろうと不思議な現象ですが、エージェントの「大丈夫ですよ〜」に騙されるんでしょうね。

さて、そのエージェント。

サイトを見てみると並ぶは並ぶは、夢物語のような宣伝文句と、そして、なぜか、どのエージェントサイトにもズラ〜っと並ぶ同じSchool District。 日本のエージェントはほぼ同じような学区に高校生を送っていますね。

BC州の学区の中でのほんの一部、20%程度でしょうか、「ここがいいですよ!」と勧めているのは。


なぜ?

リベート率だけの問題ではなさそうです。

日本人高校生で席を埋めなければいけない理由があるようです。


手元にあるBC州学区・高校の膨大なデータからその答えが浮き上がって来ました。

エージェントが気合を入れている学区をアルファベット順に分析。


2018/2019Grade12州試験の成績を10のスケールで測りました。

(2020年はパンデミックで中止。今年復活する州の卒業試験です。)

各学区にはIndependentと呼ばれる私立高校も多く含まれており、それらの私立高校の成績は公立とは比べ物にならないほど高いです。従って、ここには2つの数字を上げてあります。

(青いのは私立を含んだ成績、赤いのが公立のみ)


Abbotsford    6.3/10(Grade12州試験の成績) 5.8/10

Burnaby      6.2/10     6.0/10

Chilliwack     5.9/10    (私立データなし)

Comox Valley   6.5/10  (私立データなし)

Coquitlam     6.6/10    6.3/10

Delta         6.4/10      5.9/10

Gulf Islands         4.3/10 (私立データなし)

Koonenay Lake    6.3/10 (私立データなし)

Langley                5.9/10     5.5/10

Maple Ridge         5.9/10     5.3/10

Nanaimo              5.9/10     5.5/10

Powell River        4.5/10 (私立データなし)

Qualicum             6.1/10 (私立データなし)

Saanich               6.1/10 (私立データなし)

Surrey                 5.9/10     5.5/10

Vancouver           7.1/10     6.1/10

Vernon                6.5/10 (私立データなし)

Victoria               5.3/10     4.8/10


低いですね。

他の学区では公立高校で8/10 を超えるところもありますが、そのような高校はエージェントのお勧めリストには載っていませんね。

地元の生徒・親からの人気が高いので、留学生は入れたくないというのが本音でしょうか。

英語も出来ないし、授業のレベルを下げてしまう可能性のある留学生は”No, thank you.” これが実態なのかも知れません。


そして、2種類の数字を比べてみると一目瞭然なのが、公立高校のレベルの低さです。

私立高校の中には10/10 という成績を持つ学校もある反面、公立高校の中にはなんと2.8/10(Langley) 1.9/10(Victoria) という酷いレベルの高校もあります。


エージェントがせっせと勧め送り込むのは、かなりレベルの低い高校が並びます。

ESL生の割合もデータには含まれますが、8/10の高い成績を出している高校にはESL生州試験受験はゼロです。


確かに私立の留学生用学費は高いです。 例:International Students: $37,370 CAD

でもね、折角未成年からカナダに留学するにはそれなりの目的があるはず。

それなら、なぜ学費を惜しんでレベルが低く、地元生でも避けるようなFランク高校に来ますか?

日本の高校で勉強している高校生のほうがはるかに学力が高い理由がそこにあると思います。

おかしいですよね。


更に、怪しいのは、留学生の数が異常に多いはずの高校でも、州試験受験でのESL生の割合が非常に低いことです。

つまり、受けさせてもらってないか、受ける能力がないと考えられます。


ある「。。。留学センター」とやらのサイトにはカナダ高校留学を美辞麗句で。

「州政府から留学生へのバックアップ体制が充実。入学時には英語力が問われません。」と。


「あなたは出来が悪いから州試験は受けられない。」が、州政府からのバックアップですか?

「英語力が問われない」のは、地元の橋にも棒にもかからないFランクの高校に送られるから?


さて、選んだ高校はこの学区の中にありますか?

まだまだ学区はたくさんありますので、すべてを分析したわけではありませんが、ドキドキしますね。


今日は、まずは州試験成績データからご紹介しました。


次回は、州試験に落ちた生徒の割合、出来ない生徒にもとりあえず高い成績をつける傾向の強い高校(州試験失敗率も高いです)、留学生がどれだけ州試験を受けさせてもらっているか、どれだけ「無理」と拒否されているか、などなど細かい部分を分析して行きます。


カナダクラブの方は、気になる学区・高校をお知らせ下さい。

個別に詳細を分析致します。


どうしても高校留学したいなら、高校はよ〜く調べてから自分で決めること。

それが出来るなら

カナダにいらっしゃい!

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