大澤 眞知子(カナダ留学・クリティカルシンキング専門家)- コラム「2020年 (to Students)」 - 専門家プロファイル

大澤 眞知子
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大澤 眞知子

オオサワ マチコ
( カナダ留学・クリティカルシンキング専門家 )
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2020年 (to Students)

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迷子になった日本の教育 2020-12-22 06:35

「普通」が消え去った2020年が暮れようとしています。

「これはこうするもの」「こうしたこうなる」という先達たちが作った「知恵」が全く姿を消した2020年。

 

日本。

「こう言うものだから」で動いていた社会が、まるで挽き臼の中に放り込まれたようにジャリジャリ音を立てて崩れました。

カナダ。

無理をして隠していた人間の本性がムクムクと顔を出し醜さを曝け出しています。

 

137億年という気の遠くなるような宇宙の歴史の中、これからの人類にこの宇宙には居場所はあるのでしょうか。

人類は広大な宇宙の中で、小さな小さな存在だと気がつくいい機会になるのでしょうか。

 

宇宙の歴史のほんの短い瞬間を共有する他の人間仲間、動物、植物、そして地球という大切な存在を、「自分と同じく大切なもの」と考えるいい機会になったでしょうか。

 

I hope so.

 

今が人類にも地球の仲間にも、深刻なThreshold。

全く考え方を変えないと、この先の歴史は空白のページとなってしまう転換点に立つ2021年の準備は出来ましたか?

  

2020年のBest Photos(TIME誌)を見ながら、一緒に考えてみましょう

 

真っ赤な空   

地球がまだ灼熱の塊だった頃の色をしています

木星から無数の隕石が地球に衝突し、今の私達の生活に必須の金属をもたらしてくれたはるか昔です

何億年も前のことです

 

毎年凄まじさを増すカリフォルニア山林火災により真っ赤になった空

サンフランシスコの恐ろしい光景です

あなたの町の空が真っ赤になる前に、あなたには何ができますか?

 

 

  インドネシアの病室

Covid-19 の犠牲者です

死体からの感染を避けるため特別なプラスチックで包まれています

看護師二人ががりで1時間を要した作業だそうです

 

このプラスチックの中にはどんな人生があったのでしょうか

まだまだ長い人生を夢見た記憶は、プラスチックの中に閉じ込められました

人間の尊厳が守れなくなった2020年の象徴でしょう

 

 

エクアドル・グアヤキル   

人口220万の街の病院は機能不全、治療も拒否され追い返されるコロナ患者が溢れたそうです

コロナで死亡しても引き取る先もなく、アパートの軒先に放置される死体

雨風を避けるため、棺桶はプラスチックとダンボールで覆われ、重りの石が

このような棺桶が街の通りあちこちに放置されているそうです

 

ひとつひとつの棺桶に詰まった、人の人生

「命とは」を深く想い、悲しみがこみあげてきます

 

 

  戦火を逃れヨーロッパを目指す難民たち

3000人収容可能な難民キャンプになんと115000人が押し込められたまま

ギリシャ沖、レスボス島

トランプが先導し世界で起こる「反移民・難民運動」の犠牲となり、おぞましい環境で生きながらえ

難民キャンプの先にある『新しい人生』を待ちわびていた人たち

 

そこを襲ったコロナと大火災

バタバタ感染した人たちもどこにも行けずぎゅうぎゅう詰めのキャンプに

真っ赤な炎をあげるキャンプから乳飲み子を抱え走る母親の顔

 

これが人類の末路?

 

 

Black Lives Matter  

 

単に黒人差別撤廃だけへの運動ではありません

急激に進化した人類社会、特に民主主義が登場し今の世界を築いている仕組み全体への抗議です

今の世界のルールを敷いたのは、特権を持っていた「白人男性」。

 

声を無視された「女性」「有色人種」「少数民族」がついに大きな声を発した2020年

日本の生徒のみなさん、あなたもこの仲間です

アメリカ・ワシントン市、雨の道路にうずくまるこの女性の気持ちがわかりますか

 

 

 長らく戦乱に苛まれているカシミール地域

コロナウイルスは世界の隅々まで襲いかかります

感染を避けるため戸外で学ぶ女生徒たち

 

教育機会を拒否され、学校に通う女性は狙い撃ちにされたのもつい最近のこと

それでも「教育が自分たちを救う」と、危険も顧みず、乏しい道具を使い学び続ける女生徒

 

「教育」はコロナの先の世界で一番大切な人類の宝物です

 

金持ちの先進国は軒並み深刻な「教育停滞」に陥った2020年

裕福な環境に慣れすぎた生徒たちは「学ぶ」ことへの動機を失ってしまいました

_______________________________ 

 

さぁ、生徒のみなさん

 

あなたは2020年をどう過ごしましたか?

「あれも出来ない」「これも出来ない」と、変わってしまった世界を嘆く前にあなたは何をしましたか?

あなたに出来ることは何ですか?

 

何かをしようにも、まずは「学ぶ」ことがなければ先に進めないこともわかりましたか?

「知識」「スキル」がないと前に進めないこともわかりましたか?

 

パンデミックが起こってからずっと「自分の学力は自分で守ろう!」と呼びかけて来ました。

届いているでしょうか。

 

あなたたちが前に進まないと、人類はこのThresholdを乗り越えることが出来ません。

気の遠くなるほど長い時間を流れる宇宙の中で、今地球から人類が消えてしまうのは余りにも悲しいです。

 

プラスチックに包まれる死体はもう見たくないです。

放置された棺桶も見たくありません。

真っ赤な空や、恐怖にひきつる母親の顔には言葉もありません。

 

 

2021年は「学びたくても学ぶ機会のない、学ぶ場所のない、学ぶ資金もない」若い生徒のために頑張ってみようと思います。


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