大澤 眞知子(カナダ留学・クリティカルシンキング専門家)- コラム「高校留学し友達を作る方法」 - 専門家プロファイル

大澤 眞知子
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( カナダ留学・クリティカルシンキング専門家 )
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高校留学し友達を作る方法

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留学 大学・高校正規留学 2018-05-01 03:25

「高校留学して友達をいっぱい作りたい!」と夢を抱いて来たものの。。。

事はそう簡単ではありません。

いや、年ごとに状況は悪化していると感じます。

無責任なエージェントの口車に乗って送られる日本人留学生の評判の悪さも、困った原因になっています。

 

【質問】

 

カナダに高校留学している者です。

僕はカナダに来て3ヶ月が経ちました。
自分のいまいってるカナダの学校に友達がなかなかできません。

学校には大体悪な男子ばっかりで薬やったり、僕の留学生の友達に消しゴムなげたり、僕に投げてきたりしてきたので仲良くなれません。

しかし、同じホームルームのクラスに1人のカナディアンの男子がいます。その子と仲良くなりたいです。

優しそうで、静かな子です。

 

【回答】

 

言語も文化も育った背景も違う国で、特に10代の留学生が友達を作るのは容易ではないですね。

日本人が、外国人(特に白人)を見るような感覚を期待してカナダに留学した10代にはショッキングなことだと思います。

誰も珍しがってくれないし、興味を持つどころか、「あ、またアジア人だ」程度の認識しかないのが現状です。

 

カナダにやってくる優秀な日本の若者支援をして30年近くになります。

カナダ在住、現地からのアドバイスです。

 

特別だとも思ってもらえない存在からどうやって友達を作って行くか?!

日本でと全く同じだと考えるといいですね。

日本では、たくさんいる同じ日本人学生の中から、グループが出来友達が出来ていきますよね。

それと似ています。

 

1.同じ興味を持つ現地高校生と出会えるチャンスを、自分から作る(部活に参加)


スポーツのクラブ活動に参加することは、友達作りの最近道です。

学校にもよりますが、日本の部活のように練習も規則もたいして厳しくありませんから、それほどうまくなくても参加するチャンスは大いにあります。

中には、力を入れているクラブにはトライアウトにパスしないと入れない場合もありますが、自分に出来るものを選べばいいと思います。

 

また、日本のように高校3年間はすべて、ひとつのスポーツのみに集中し、自由時間も捧げて打ち込むなどという文化は存在しませんので、季節が変わるごとに異なったスポーツに参加も可能です。

 

学校に適切な部活がない場合は、地域のクラブスポーツも非常にさかんなカナダです。

ホストファミリーの協力を経て、担当者に連絡し、参加させてもらうのも非常にいい方法です。

 

同じ興味を持つ10代同士、留学生などという立場に関係なく、大きく輪が広がりますよ。

 

2.同じ興味を持つ現地高校生と出会えるチャンスを、自分から作る(地域のボランティア活動に参加)

 

カナダの社会はボランティア活動がさかんです。

それぞれのコミュニティには、ボランティア活動を組織する団体がありますので、これもホストファミリーの協力を経て、何でも興味のあることから始めることをお勧めします。

 

留学先の社会にも一目おかれ、同じ興味を持ついい子達(ボランティア活動をやるカナダ人高校生はなかなか考えがしっかりし、世界にも興味のある生徒が多いです。)との出会えるチャンスが出来ます。

 

3.英語を母国語とするカナダの高校生の話し方を頑張って真似る

 

日本からの留学生は、英語が下手です。

普通のコミュニケーションのテンポも非常に遅いです。

 

例えば、朝、学校のホールで知り合いに出会ったとすると、必ず”Hey, (あなたの名前). How are you doin?”などの声掛けがあると思います。

それに時間の誤差なく、テンポよく返せていますか?

しかも、相手の名前も必ずつけて。

 

時間の誤差というのは、”How are you?” は単なる挨拶ですので、1秒も間をおかない返事が必要です。

それが出来ないと、相手はもうすでにどこか他で他の生徒と話しているはず。

 

次第にあなたへの声掛けは減って行き、そのうち誰も声をかけてくれなくなります。

“How are you?”の挨拶自体に慣れていない、留学生が避けられていく理由のひとつです。

 

4.残酷なようですが、頭においておく必要があること

 

カナダの高校生たちは、普通の環境では、小さな時から一緒の地域で育ち、すでに興味、知的能力、将来大学進学するかどうか、親の年収、親の社会的地位、地域のどこに住んでいるかなどで、グループが出来上がっています。

特に10代後半の年代で、そのグループに新たに入るのは非常に難しいです。

 

また、カナダの高校生達は、自分の生活、大学への準備、様々な活動(大学進学に必要)、ガールフレンド・ボーイフレンドとの交際、などで非常に忙しいです。

英語も満足に出来ない、日本からの高校生に興味を持ってくれる可能性は非常に低いです。

 

また、日本の親は近くにいません。

家族ぐるみでコミュニケーションを取る友達関係が大切なこととされているカナダでは、厳しい状況にあるのが留学生です。

「まだ10代の幼い子供を、何で親は外国に送るんですか?」という疑問を持つカナダの高校生の親たちも多いです。

「英語も満足に出来ない子供を、しかもまだ親の必要な10代にカナダに送るなんて、なんて無責任な! 日本で何か問題でも?」などと疑心暗鬼になっているカナダ人親もたくさんいることも、知っておいて下さい。

その影響を受けているカナダの高校生たちが、留学生には近づきたがらない理由のひとつです。

 

上記#1,#2のチャンスに飛び込み、同じ興味を持つ良い日本人と思ってもらわない限りは友達作りはとても難しい現実を受け止めておいて下さい。

 

1か2がうまく行くといいですね。

 

Good Luck!

 

 

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